今回の年金問題で、厚生労働省を考える。
2007年06月05日13時07分 / 提供:PJオピニオン
前回の記事で、私は厚生労働省が伏魔殿のようだと発言した。その理由は、はっきりしている。厚生労働省の前身は「内務省」である。官僚としてそのルーツは、戦前の有数なエリートである内務官僚だ。1873年に設置され、1947年にGHQの指令によって解体されるまで、日本の内政を支配した組織であった。地方行政・警察・神社などが、業務であり、戦前の特別高等警察(特高)もその支配下であった。厚生省は、1938年に内務省から分離する方式で設置されたが、人事は内務省が掌握していた。労働省は、1947年に厚生省から分離、2001年の省庁再編によって厚生労働省となった。このような歴史的背景があるのである。
お上そのものであるような省庁・官僚である厚生労働省が、本当に国民の事を考えることができるのであろうか。現厚生労働大臣の柳澤伯夫氏は、今回のことで6月4日の記者会見で公式に謝罪したが、国民が納得できる対策が実施されるようには思えないし、社会保険事務所の対応が、国民を真にお客様として扱ってくれるようになるとは考えられないのだ。国民の納付した保険料の特別会計でどれだけの無駄遣いがされたのか、私は忘れてはいない。古い話ではあるが、社会保険事務所で職員用のマッサージチェアまでも購入されていたのだ。その時は、話題になったが反省もなく忘れ去られてしまっている。
歴代の厚生大臣や社会保険庁長官の責任を問う声もでている。1985年の基礎年金番号の導入以降の、歴代を見てみると、小泉純一郎・津島雄二・丹羽雄哉・大内啓伍・管直人・坂口力と与・野党のそうそうたるメンバーが並ぶのだ。これらの有能な方々がトップであった厚生省・厚生労働省が、行ったことが今回のことであることを決して国民は忘れてはならない。
政治と金の問題と年金問題で、どんどんと支持率の低下が収まらない安倍内閣であるが、当然、年金問題を完全解決しない限りはその上昇は期待できないであろう。このままでは、7月の参議院選挙での結果も予想できることとなる。しかし、民主党がこの問題について具体的な解決策をもっているようにも思えない。本当は社会保険庁改革だけでなく、厚生労働省の全面改革をすべきなのだ。利権を排除し、民営化できるものは徹底的にすることである。中途半端に行ってはならない。独立行政法人ではなく、完全民営化である。この当たりでの民主党の煮え切らない問題も、払拭しなければならないであろう。
今回の年金問題は、政治が、政党が、国民に何ができるかが、真剣に問われていることである。マスコミは、ただ、起こった出来事を報道するだけでなく、その原因を深く追究する必要がある。曖昧に長いものにまかれ、時間経てば忘れてしまったことでよいわけではないのだ。年金は、20歳から60歳までの40年間の納付がいる。そして、支給は原状では65歳からである。忘れたではすまない現実がそこにはある。基礎年金・厚生年金・年金基金と3階建てのシステムとなってはいるが国民で、はっきりそのシステムを理解している人は多くはない。そのことをしっかりと教育された事実はないのだ。現在でも同様であろう。ただ、お上が運営しているシステムだから、国民はされるがままに、言われるがままに、安心して来たのである。
だからこそ今回は国民の国家に対する信頼が、根本から覆される問題になっているのだ。それは、明治以降の日本の国家が、国民のために何をしてきたかを再確認する問題でもある。問題は、旧内務省系官庁と呼ばれる、厚生労働省から多く発生している。国そして政治が、国民にどれだけのことができ、マスコミが事実をどれだけ伝えることができるかが問われていると、私は考える。ただ、マスコミ・メディアも旧内務省系の総務省や警察には、弱いのも事実であり、どこまで期待できるかは疑問でもあるのだが。【了】
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お上そのものであるような省庁・官僚である厚生労働省が、本当に国民の事を考えることができるのであろうか。現厚生労働大臣の柳澤伯夫氏は、今回のことで6月4日の記者会見で公式に謝罪したが、国民が納得できる対策が実施されるようには思えないし、社会保険事務所の対応が、国民を真にお客様として扱ってくれるようになるとは考えられないのだ。国民の納付した保険料の特別会計でどれだけの無駄遣いがされたのか、私は忘れてはいない。古い話ではあるが、社会保険事務所で職員用のマッサージチェアまでも購入されていたのだ。その時は、話題になったが反省もなく忘れ去られてしまっている。
歴代の厚生大臣や社会保険庁長官の責任を問う声もでている。1985年の基礎年金番号の導入以降の、歴代を見てみると、小泉純一郎・津島雄二・丹羽雄哉・大内啓伍・管直人・坂口力と与・野党のそうそうたるメンバーが並ぶのだ。これらの有能な方々がトップであった厚生省・厚生労働省が、行ったことが今回のことであることを決して国民は忘れてはならない。
政治と金の問題と年金問題で、どんどんと支持率の低下が収まらない安倍内閣であるが、当然、年金問題を完全解決しない限りはその上昇は期待できないであろう。このままでは、7月の参議院選挙での結果も予想できることとなる。しかし、民主党がこの問題について具体的な解決策をもっているようにも思えない。本当は社会保険庁改革だけでなく、厚生労働省の全面改革をすべきなのだ。利権を排除し、民営化できるものは徹底的にすることである。中途半端に行ってはならない。独立行政法人ではなく、完全民営化である。この当たりでの民主党の煮え切らない問題も、払拭しなければならないであろう。
今回の年金問題は、政治が、政党が、国民に何ができるかが、真剣に問われていることである。マスコミは、ただ、起こった出来事を報道するだけでなく、その原因を深く追究する必要がある。曖昧に長いものにまかれ、時間経てば忘れてしまったことでよいわけではないのだ。年金は、20歳から60歳までの40年間の納付がいる。そして、支給は原状では65歳からである。忘れたではすまない現実がそこにはある。基礎年金・厚生年金・年金基金と3階建てのシステムとなってはいるが国民で、はっきりそのシステムを理解している人は多くはない。そのことをしっかりと教育された事実はないのだ。現在でも同様であろう。ただ、お上が運営しているシステムだから、国民はされるがままに、言われるがままに、安心して来たのである。
だからこそ今回は国民の国家に対する信頼が、根本から覆される問題になっているのだ。それは、明治以降の日本の国家が、国民のために何をしてきたかを再確認する問題でもある。問題は、旧内務省系官庁と呼ばれる、厚生労働省から多く発生している。国そして政治が、国民にどれだけのことができ、マスコミが事実をどれだけ伝えることができるかが問われていると、私は考える。ただ、マスコミ・メディアも旧内務省系の総務省や警察には、弱いのも事実であり、どこまで期待できるかは疑問でもあるのだが。【了】
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