R・マドリーを大きく変えた7つのポイントとは？
1月にロサンゼルス・ギャラクシー移籍を発表したことで、カペッロ監督の構想から完全に外れたベッカムはおよそ1か月間、招集メンバーにすら入ることはなかったが、その素晴らしいプロ精神でくさることなく練習を続け、招集されるや否や素晴らしい活躍を見せ、カペッロ監督を納得させ、今では欠くことのできない存在となった。ベッカムの右足から放たれる正確無比なセンタリングでデポルティーボ戦ではラウル、レクレアティーボ戦ではロビーニョ、アスレティック・ビルバオ戦ではセルヒオ・ラモスのゴールをアシスト。6アシストを決めている。
2.エメルソンーディアラのダブルボランチ
今シーズンからレアル・マドリーに加入したエメルソンとディアラだが、チームに適応できず、周囲の期待とはほど遠いパフォーマンスを見せ続けた両選手。特にエメルソンにはベルナベウのファンからのブーイングもあり、厳しい状況にあったのは確か。しかし、彼らが適応し始め、調子が戻ってくるにしたがってダブルボランチが機能し、チームに欠かせない存在となっている。
3.ロベルト・カルロスの復帰
ケガ、バイエルン戦でのミスなどロベルト・カルロスにとって良いシーズンと言えるものではないが、レアル・マドリー最後のシーズンとなる彼にとって期するものがある。ケガからようやく回復し、レクレ戦ではスタメンに復帰し、逆転勝利弾を叩き込んでいる。
4.ラウルのゴール嗅覚
リーガ28試合でたった3ゴール。ラウルのゴール嗅覚はもうなくなってしまったのかと思わせる結果だが、キャプテンは不死鳥のように復活する。オサスナ戦から4ゴールをマーク。ラシン戦を除いてラウルのゴールは全てチームを勝利に導いている。エスパニョール戦では1-3とされた時点でのラウルのゴールが逆転への狼煙となり、デポル戦でも同点とされた直後、ラウルがゴールを決めデポルを突き放した。ラウルのゴールはチームの士気を盛り上げるための貴重なゴールとなっている。
5.ラッキーボーイ、イグアイン
冬の移籍マーケットでロナウドがＡＣミランに去り、代わりに加入したイグアインだが、ゴールを決められることはできず、もやもやとした日々が続いたが、エスパニョール戦では試合終了間際の逆転ゴールを決めチームに勝利をもたらし、引き分けが決まりかけていたレクレ戦でもロベルト・カルロスのゴールを呼ぶラストパスを出すなど、ラッキーボーイぶりを発揮している。
6.サンティアゴ・ベルナベウ
今シーズン、5勝4分3敗、サンティアゴ・ベルナベウで17ポイントも失ったレアル・マドリーはホームで勝てないという状況が続いたが、クラシコ以降はホーム戦で全勝している。アウェイで結果を残してきたレアル・マドリーだけにホームでの強さが戻ることで選手、ファンのもりベーションも上がるというものだろう。
7.チームスピリッツ
ここ数シーズン、レアル・マドリーにはチームスピリッツというものが見られなかったと言っていい。それはカペッロ監督に代わっても変わることはなかった。クラシコ前までは…。しかし、今のレアル・マドリーにはチームスピリットが感じられる。バレンシア戦、セビージャ戦、エスパニョール戦、レクレ戦、デポル戦と先制されても、同点とされても、最後まで諦めず戦う姿勢を見せ、それが逆転勝利につながっている。ようやくカペッロイズムが浸透してきたということだ。
また、ここ5試合では一試合3、4ゴールを叩き込んでおり、スペクタクル性も戻ってきたレアル・マドリー。各国代表戦でリーガは一時中断となるが、再開後はアウェイでのサラゴサ戦に挑むことになる。もちろん引き分けも負けも許されない。気力、体力で充実しているレアル・マドリーの結果、そしてリーガ優勝争いの行方はいかに…？
(スペイン通信)