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農民文学賞は、乳しぼりと花栽培をする女性作家2人に!(上)
【PJ 2007年05月07日】−
日本農民文学会(木村芳夫会長)は第50回農民文学賞に、小林ぎん子さん(81)の小説「心ささくれて」と、荒井登喜子さん(44)の小説「ドラマチック」の2作品の受賞を決めた。その贈呈式が4月29日、飯田橋レインボービル(東京・新宿区)で行われた。選者は、伊藤桂一(作家)、秋山駿(文芸評論家)、南雲道夫(作家)、雑誌・季刊「農民文学」(開設・杉山武子会員)編集長・木村芳夫の各氏。
小林さんは長野県上田市で、盆栽を栽培しており、婦人活動では地域では有名人。荒井さんは北海道の河東郡の酪農家の主婦をしている。小林さんは、贈呈式で「今朝は、霜が降りていたので、盆栽の養生を気にしながらやってきました」という。荒井さんは「何時ものように、朝の乳絞りをしてから家を出ました」と語る。
小林ぎん子さんの作品「心ささくれて」は、主人公は立科山の麓で花を栽培している夫婦の妻。ある日、夫の本家の血筋の沢ばあさんが戻ってくる。彼女の娘婿が事業に失敗し、周囲に迷惑をかけて、沢ばあさんもしばらく東京の息子のところに居た。が、なじめずに独りまた戻ってきた。沢ばあさんが、主人公の顔を見て抱きつき涙を流すところから始まる。主人公夫婦は、沢ばあさんの娘婿に大金を出資して貸し倒れている事情があった。主人公の夫は、血筋のある沢ばあさんを許さないとことがあり、主人公は仲に挟まって心を痛める内容。
選評は「家業のすかし百合の栽培もゆきとどいて味わいがある。構成に綿密な配慮があり、作品に安定感がある」(伊藤桂一)。「細部が生きている」(秋山駿)。「筋の運びはあちこち枝分かれするが、これが持ち味。村付き合いのややこしさも浮かび、法事の場面もあって厚みが出た。作者は高齢とはいえなかなかの筆力。今後に期待したい」(南雲道夫)と、高評価で一致している。
81歳ながら、これからが期待される社会活動家の顔も=小林ぎん子さん
今後に期待したいと言われる小林ぎん子さんは、それもその筈、81歳にしてバリバリの現役である。日本農業新聞「女の階段」会員、女性の駆け込み寺のふれあいの家「ぎんの鈴」主宰。園芸店「ぎんの鈴」経営。古流生花教授。「山峡に生きる」出版。「農婦色のたそがれ」出版と多彩だ。贈呈式でお祝いにやってきた同県人会員の話によると、「“ぎんの鈴”というと、東京では待ち合わせスポットのことですが、長野の地域では2001年に生前葬をするなど、小林さんは有名人です」と語る。また、女性農業者が受け取る年金の少なさから、盆栽や植木で収入を得る「盆栽・植木年金」を始め、女性の自立を支援してきた活動家である。
受賞にあたっての言葉。「(労苦を共にした夫が他界し)独り暮らしをしています。作業は暗くなれば、できません。歳だから睡眠時間も少ないです。すると、ものを書くには夜長がちょうどいいんです。為政者の目に届かない僻地に暮らして、諸所をかかえ訪れてくる人達をそっと支えてやれる大きな力をいただき、心より感謝いたします」と、婦人たちの生活支援活動への意欲が、さらに増したようだ。【つづく】
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パブリック・ジャーナリスト 伊藤 昭一【 東京都 】
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小林さんは長野県上田市で、盆栽を栽培しており、婦人活動では地域では有名人。荒井さんは北海道の河東郡の酪農家の主婦をしている。小林さんは、贈呈式で「今朝は、霜が降りていたので、盆栽の養生を気にしながらやってきました」という。荒井さんは「何時ものように、朝の乳絞りをしてから家を出ました」と語る。
小林ぎん子さんの作品「心ささくれて」は、主人公は立科山の麓で花を栽培している夫婦の妻。ある日、夫の本家の血筋の沢ばあさんが戻ってくる。彼女の娘婿が事業に失敗し、周囲に迷惑をかけて、沢ばあさんもしばらく東京の息子のところに居た。が、なじめずに独りまた戻ってきた。沢ばあさんが、主人公の顔を見て抱きつき涙を流すところから始まる。主人公夫婦は、沢ばあさんの娘婿に大金を出資して貸し倒れている事情があった。主人公の夫は、血筋のある沢ばあさんを許さないとことがあり、主人公は仲に挟まって心を痛める内容。
選評は「家業のすかし百合の栽培もゆきとどいて味わいがある。構成に綿密な配慮があり、作品に安定感がある」(伊藤桂一)。「細部が生きている」(秋山駿)。「筋の運びはあちこち枝分かれするが、これが持ち味。村付き合いのややこしさも浮かび、法事の場面もあって厚みが出た。作者は高齢とはいえなかなかの筆力。今後に期待したい」(南雲道夫)と、高評価で一致している。
81歳ながら、これからが期待される社会活動家の顔も=小林ぎん子さん
今後に期待したいと言われる小林ぎん子さんは、それもその筈、81歳にしてバリバリの現役である。日本農業新聞「女の階段」会員、女性の駆け込み寺のふれあいの家「ぎんの鈴」主宰。園芸店「ぎんの鈴」経営。古流生花教授。「山峡に生きる」出版。「農婦色のたそがれ」出版と多彩だ。贈呈式でお祝いにやってきた同県人会員の話によると、「“ぎんの鈴”というと、東京では待ち合わせスポットのことですが、長野の地域では2001年に生前葬をするなど、小林さんは有名人です」と語る。また、女性農業者が受け取る年金の少なさから、盆栽や植木で収入を得る「盆栽・植木年金」を始め、女性の自立を支援してきた活動家である。
受賞にあたっての言葉。「(労苦を共にした夫が他界し)独り暮らしをしています。作業は暗くなれば、できません。歳だから睡眠時間も少ないです。すると、ものを書くには夜長がちょうどいいんです。為政者の目に届かない僻地に暮らして、諸所をかかえ訪れてくる人達をそっと支えてやれる大きな力をいただき、心より感謝いたします」と、婦人たちの生活支援活動への意欲が、さらに増したようだ。【つづく】
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