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【よこ顔】『帰宅の時代』を『生きてゆく』〜リンボウ先生こと、林望氏(2)

【PJ 2007年05月07日】− (1)からのつづき
(2)時間は大事な友達
 −1番の歌詞のタイトルが「時間」なのは面白いと思いました。もう少し詳しく歌詞に込められた「思い」をお聞かせください。

 「「格差の時代」とか、「いじめの問題」とか、子供たちを取り巻く環境にはなかかな難しいものがあります。しかし「時間」はあくまで平等、誰にも同じように「時間」が与えられています。あとはどう時間を過ごすか、自分がこの時間をどう使うかですよね」

    駆け抜けてゆく
    飛び去ってゆく
    目に見えない 時間
    立ち止まらない
    振り返らない
    一度きりの 時間
    起きてる時も
    寝てる時にも
    ただ過ぎてく 時間
    君も僕にも
    同じ長さの
    かけがえない 時間

 実はリンボウ先生には団塊の世代に向けた、その名も『帰宅の時代』というベストセラーがある。そこでは、自分への投資という観点から、時間をどう過ごすかについての箴言が収められている。「時間」というキーワードを通して、若い人々と団塊世代とは、同時代を生きる、同士なのかもしれない。逆に今の時代は、「時間」を友にしえた者のみが「幸福」を手にすることができる、そういう時代なのかもしれない。歌詞はこう続いている。

    ああ、空はさやかに真青に
    雲はのどかに真白に
    ああ、すばらしい
    ここに、この時を、生きてる
    ああ、だからいつも忘れない
    時間は大事な友達

 −先生は英国で子育てをされました。このご経験が「時間」に対するある知見を育てた、と言えませんか。ちなみに最近、英国保守党のデビッドキャメロン党首がGDPとともに追求すべき目標としてGWB=General Well-Being を唱えています。その中にも「TIME」の概念が、取り上げられています。

 General Well-Being 、とりあえず「幸福」とここでは訳すとして、「幸福」と「時間」が密接な関係があるものとして取り上げられているわけです。先生が1番の歌詞に取り上げられた概念と響きあうもの(=同時代性)があるのではないでしょうか。今、時間が問われているのはなぜだと思われますか。

 「そうですね。もともと英国には「公の時間」と「私の時間」をはっきり区別する考え方があります。この点は、確かにだいぶ日本と違うかもしれません。「一人前の大人」と言えるかどうかの「インデックス」に、きちんと「公の時間」と「私の時間」とを使いわけられる事、自分の生活の中できちんと配分できる事というのが、採用されていると思います」

 「近代以前の英国社会では、人口の大部分は例えばハウスメイドのように、他人に自分の「時間」を支配されていた。それが産業社会を経て近代になると、国民は全て自分の「時間」のオーナーになった訳です。ところが現代は、ある意味で近代が行き過ぎてしまって、折角手にした自分の「時間」が、企業組織に支配されるような状況になってしまった。もう一度原点に戻ろう。自分の生活の中できちんと「公」と「私」を配分しなおそう、というのが、キャメロン党首の発言の背景にあるのでしょうね」【つづく】

■関連情報
David Cameron: General Well-Being speech
帰宅の時代 新潮社
・プロフィール
WEBサイト『金融リテラシー』編集長:『情報社会生活マンスリーレポート』へクリップを提供中、またメルマガも配信しています。

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 神宮司 信也【 東京都 】
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