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町工場をチャンスの場に!日本のビルゲイツになって欲しい=東京・大田区(7・完)

町工場をチャンスの場に!日本のビルゲイツになって欲しい=東京・大田区(7・完)
大田区の多摩川の土手沿いには、新しいマンションと町工場が入り混じって並ぶ。(撮影:伊藤昭一、4月21日) 写真一覧(2件)
【PJ 2007年04月30日】− 「いや、よく我々の現状をとらえているな。実にその通りだよ」と、感激した声を上げたのは、大田区のものづくり企業が連合する(社)大田工業連合会の舟久保利明会長代行である。4月18日に同会・青年部連絡協議会が、41回目の定時総会を開催した時のことだ。そこで、協議会の斉藤喜久雄会長が平成19年度の事業計画を発表したなかで、現状を鋭く指摘しているところに同感したのである。その概略はつぎのようなものであった。

人手不足で廃業の危機も
 景気回復基調とはいいながら、それを真に感じているのは、中小企業である私達ではない。景気回復感に一息ついたのも束の間、ものづくり現場に人手不足という新たな問題に直面、事業活動に深刻な影響を与え始めている。現在、大手製造業は、景気の回復で生産現場の人手不足感が強まったことや、団塊の世代の一斉退職が始まることなどで、高卒、大卒を問わず大量採用に踏み切っている。

 一方、中小企業のものづくり現場では、人手不足が顕在化してている。入社する若者がいないと嘆く経営者が多い。かつては、デフレ不況を乗り切るためにやむなく腕の良い職人をリストラしてきた。そのため、今は大企業からの大量の仕事を抱え、経営者自らが夜遅くまで、休日返上で現場に立っている。すぐにでも即戦力となる熟練者が欲しいところだが、その人材もいまはいない。

 このままの状態が長続きしないことは明白である。人手不足で廃業する企業もでてくるであろう。ここで日本の工業を下支えしてきた技術力の低下は、技術立国日本の将来をも危うくする。いま、若者たちをものづくり現場に惹きつける強力な手立てが早急に求められている。大田工連青年部連絡協議会は、このような現状を認識し、ビジネスモデルを構築してゆく必要がある。若者たちの眼をものづくり現場に向けさせることを模索し、交流を深めて一致協力して、新たな価値を生み出すことに邁進したい。

地域に必要な人材は地域で育てよう
 これを受けて、上部組織である大田工業連合会の舟久保会長代行は、「皆さんにぜひ協力して欲しいことがある」と要請した。それは、各企業が大田区の中学校の生徒3,800人の職場体験を積極的に引き受けて欲しい、というものであった。工場にしてみると、生産現場に中学生を入れることは、非常に難しいものがある。外部の人を案内することで、生産工程の進捗をさまたげるし、安全の問題も気をつけなくてはならない。

 昔の町工場は道に面した間口を広く取って、ドアを開けて作業をしたものであった。開放的であった。しかし、このごろは廃業した工場跡地にマンションが次々に建ち、後から新しく住民がやってくる。騒音や、金属の焼き付く臭い、振動などが嫌われるようになる。工場は建物を密閉化させ、作業場を内に閉じ込めるようになった。それが、人々を町工場の現場から引き離してしまったのだった。「たしかに、中学生を現場に入れるのは、手間と時間を奪われる。しかし、それでは地域の人々が工場の現場を敬遠してしまう。なんとか、地域に必要な人材は地域で育てる努力をしようではないか」と舟久保会長代行は語る。今年から来年にかけては、地元の人間に地元の企業に就職してもらうための試みが、推進されようとしている。近い未来に日本のビルゲイツが登場することを願って……。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 伊藤 昭一【 東京都 】
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中小企業の現場での人手不足解消を課題にする大田工業連合会青年
   
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