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フジ系列「ザ・ノンフィクション」のアスペルガー症候群報道に物申す

【PJ 2007年04月28日】− 実際は、専門家が発達障害と犯罪発症とは無関係と述べている例が多いにもかかわらず、犯罪と結び付けられて報道されることが多い発達障害。4月22日に放映されたフジテレビ系列の「ザ・ノンフィクション 私を理解してください」でも、番組の冒頭で少年犯罪事件の加害者が広汎性発達障害と鑑定された報道の新聞記事が多数紹介された。その後、直接犯罪と発達障害は関係あるわけではないとナレーションが入り、その後は丁寧な取材が目を引く展開となった。

 番組では表情や身振りによるコミュニケーションが顕著に低下するとされるアスペルガー症候群と診断された三組の当事者が登場し、1)結婚して普通に生活を送っている例、2)周囲の理解により、仕事をしながら自立できている例、3)周囲の障害に対する無理解により、孤立してきた例−などの複眼的視点から当事者の実情が描かれた。

 この番組は発達障害者を描いた番組として良質であると感じられたが、アスペルガー症候群の当事者の描き方について、私は以下のような疑問点を持った。

 1)「特殊な才能を持つ人が多い」とテロップで表示されたが、アスペルガー症候群当事者には特殊な能力を持たない人も多く、そのために就労で困難にぶつかる人も多い。「特殊な才能を持つ人もいる」という表現の方が適切ではないだろうか?

 2)当事者がかなり感情を高ぶらせて過去を語るシーンがあったが、トラウマに触れる部分をそこまで世間に晒さねばならないのだろうか? 当事者への配慮は感じられたが、当事者への心的影響が懸念された。

 3)番組の中で、当事者が他の人と目を合わせられなかったり、輪に入れないことを障害のためとナレーションで説明しすぎている。アスペルガー症候群の対人関係構築の困難さを強調しすぎているのでは?

 アスペルガー症候群という障害を犯罪と切り離し、当事者に丁寧な取材をしている点で、当事者から見ても好感の持てる内容であったという。ただし、マスメディアとしての描き方では、まだ課題が残っている感があるのが惜しまれる。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 片岡 麻実【 東京都 】
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