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中国市場の対外開放と日本企業の進出事情を講演=日中経済技術協会(下)

中国市場の対外開放と日本企業の進出事情を講演=日中経済技術協会(下)
出津 平・日中経済技術協会代表。CTP(認定事業再生士)、税理士。中国の経営、法務、税務会計を学び、上海でコンサルタント会社を経営している。経済のグローバル化と中国の潜在力をビジネスの現場で実感し、中国市場への参加をコンサルティングしている。日本では顧問先400社の会計事務所を経営。京王プラザホテルにて。(撮影:伊藤昭一、9日)
【PJ 2007年04月13日】− (中)からのつづき。中国は社会主義経済体制を基本としながら01年12月に、WTO(加盟国相互の経済取引の自由化に関する協定)に加盟した。WTOは、世界147ヶ国が加盟(加盟申請中24ヶ国にベトナムが加わる)任意団体であり、世界貿易の一大潮流である。WTOに加盟することは、国際的市場経済と開放経済への道を歩むことである。

出津 平・上海出津商務咨詢有限公司代表の講演=「経済グローバル化と対外開放」
 WTOルールは、貿易における最恵国待遇、内国民待遇原則、数量制限の一般的禁止を定め、加盟国に遵守を義務付けている。これにより国際スタンダードが浸透し、政策の国際化が進んでいる。

 これはEU、米国、日本はもとより、社会主義経済の中国といえども例外ではない。中国は、02年4月に外商投資産業指導目録の施行により、外国企業に開放する業種を明らかにした。外資企業は合弁によらない独資化が進み、金融・サービス業の進出が増加した。02年〜06年には貿易関連法の改正により、中国企業が海外マーケットへ直接進出し、中小企業の自主貿易(民営)が発展している。

 同時に外資企業の中国現地化を促進することになった。多国籍企業の生産拠点として集積することを促進している。その他、外資の投資会社の活動の解禁、フランチャイズ式商業活動のルールなどを規定、改正会社法施行、銀行法の改正で外資銀行に対する人民元の開放など、劇的な変化が起きている。その間に、中国へ国際的な集積をしている主な産業を次に見てみる。

国際的産業集積地としての中国産業分布の現状
 携帯電話の世界市場(20兆円)は、06年の生産高が約8億台に対し、中国生産高は44%の3億5000万台。07年予測では、世界の8億5000万台生産に対し、中国は45〜50%の4億台が見込まれている。05年の世界メーカーシェアは、ノキア(32.5%)、モトローラ(17.7%)、LG(12.7%)、サムスン(6.7%)、ソニー(6%)となっている。中国で年間販売8000万台という市場性と国際的上位メーカーの投資で、今後も中国に生産が集積するとみられる。

 パソコン市場(30兆円)は、07年世界生産予測の2億5482万台に対し、中国のシェアは40%が見込まれる。半導体、精密部品、液晶などの部品産業も集積。地域は主に江蘇省蘇州周辺、広東省深圳・東莞などである。OEM生産体制メーカーは、DELL、HP、レノボ、サムスン、日本メーカー全社。

 家電産業は、日韓台メーカーが中国で生産し、中国国内市場と世界市場に販売される。但し、部品は中国が輸入調達するものもある。その他、オートバイ、鉄鋼、造船、繊維、セメント、自動車などが中国に集積すると思われる。

 一方、商業流通業においても中国地場企業の事業統合による大型化、欧米系、台湾系、香港系企業の本格参入。所得の向上による消費市場の拡大、スーパー、コンビニの増加、物流の近代化と大規模化などが進んでいる。この分野では、日本の徹底した消費者志向の商品企画力と集客能力などでは、一歩も二歩も先んじており、そのノウハウは、充分な競争力となる。現段階において、中小企業の進出する余地はまだ充分あると思われる。【了】

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パブリック・ジャーナリスト 伊藤 昭一【 東京都 】
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