欧州チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝第1戦の2試合が4日(現地時間)行われ、ローマ対マンチェスター・Uは、ローマがスコールズの退場で一人少なくなったマンチェスター・Uを2−1で降した。MFピサロの出場停止によるシステムの変更など、若干の不安が存在したホームチームのローマだが、一方のマンチェスター・Uは、DFエブラ、ヴィディッチ、MFパク・チソンら、さらに多くの主力選手を負傷などで欠いていた。

 案の定、ローマは優勢に試合を進め、34分にアウェーチームが2度目の警告でスコールズを失うと、さらに勢いを得た。

 前半、フィニッシュの拙さと相手守備陣の好守などでゴールを奪えずにいたがローマだったが、終了間際の44分、マンシーニのクロスをゴール前でタッデイが合わせると、ボールはDFブラウンに当たって弾道が変わり、GKファン・デル・サルを破る。

 後半も、ホームチーム優勢は変わらず、マンチェスター・Uはたびたび、ゴール前まで敵の侵入を許してしまう。攻撃は単発であり、ゴールの予感はまるで感じられなかった。
 ところが15分、スールシャールの右から放ったクロスはフリーのルーニーに渡り、胸トラップでDFをあっさりかわしてゴール。チャンピオンズ・リーグでは、2004年9月28日フェネルバフチェ戦以来となるゴールで、ファーガソン監督の戦前の目標「アウェーでのゴール」は達成された。

 思わぬ失点を食らったローマは、後半はやや運動量が落ちる時間帯もあったが、66分、マンシーニの強烈なミドルをファン・デル・サルが弾いたところを、交代出場のヴィチニッチが鋭い反応で詰めて勝ち越しに成功。勝利という最低限のノルマは果たした。

 2−1でホームのローマが勝利を手にした第1戦。第2戦では、ローマはペッロッタ、マンチェスター・Uはスコールズが出場停止となる。ほぼ五分の条件で迎える次週の決着戦が、ますます楽しみである。