西武裏金問題、「嘘を指示したスカウトの会見の予定ない」と西武広報
2007年03月16日17時59分 / 提供:PJ
プロ野球の西武球団が9日、早稲田大学野球部の清水勝仁選手に約1000万円の裏金を供与していた事実を公表した。これを受け早稲田大学は12日、早大調査委員会と称する対策本部を設置。同委員会は15日、「早稲田大学野球部員の西武球団からの金銭授受問題に関する報告書」を公表した。PJニュースは16日、早稲田大学広報から報告書を入手した。報告書によると、裏金問題が発覚した9日から15日の早稲田大学の対応について説明したうえで、調査委員会日時、事情聴取した人物名、同委員会の調査結果などが記されている。
同委員会が公表した内容には、この件が発覚した9日に、西武球団関係者が、早稲田大学の清水選手に、「ばれてしまった。何があってもこのように言ってくれ」などと言われ、一連の金銭授受は西武関係者と清水選手の父親だけのやり取りであり、清水選手本人は何も知らなかったことにするよう指示されたという内容があった。
この公表を受け、西武球団の太田秀和オーナー代行は15日夜、同委員会が公表した事実に間違いないことを認め謝罪した。今後、実際に清水選手に金銭を供与した西武球団関係者の記者会見等はあるのだろうか。西武球団広報に聞いてみた。
―昨日、早稲田大学の清水選手が会見を行い、西武球団のスカウトから金銭を手渡されていたのは自分だが、父親が西武球団のスカウトから受け取っていたことにして、清水選手は知らなかったことにするよう指示されたと話し、それを受けて、西武球団のオーナー代行が会見を開かれましたが、実際に、清水選手に嘘をつくように指示したスカウトの方の会見は、今後、予定されているのでしょうか。
「現在のところ、スカウトの会見の予定はございません」
早稲田大学調査委員会の報告書の概要はつぎのとおり
早稲田大学野球部員の西武球団からの金銭授受問題に関する報告書
2007年3月15日
早稲田大学
2007年3月9日のプロ野球球団西武ライオンズ大田秀和球団社長の会見において、学生と社会人とアマチュア選手2名に金銭の供与が行われた、との発表があった。早稲田大学で情報を収集した結果、報道された学生が本学野球部の部員(清水勝仁、スポーツ科学部3年)であることが判明した。このことは、本学として重大な問題であるとの認識から、3月12日、本件に関する対策本部を設置することとし、問題の解明にあたった。
調査委員会開催日と事情聴取対象者
調査委員会は3月12日、14日(2回)、15日の4回開催。清水勝仁本人、川口浩野球部長、應武篤良野球部監督、野村徹前野球監督、清水選手の父親、専修大学北上高等学校野球部関係者4名、片岡寛光野球部長を事情聴取した。なお、西武球団に対し、3月12日より数度にわたり情報提供および事情聴取の協力要請を行ったが、応じてもらえなかった。
事情聴取の結果
学生本人および関係者からの事情聴取に基づき、調査委員会が把握した事情は、以下のとおりである。
(1)清水は、2003年8月ころ、本学のスポーツ推薦入試等の被推薦者を選考する練習会に参加し、その後、8月下旬に行われる練習会にも参加する心づもりで実家に戻っていた。他方、清水は、かねて面識があった西武球団関係者からの誘いを受け、8月下旬ころ、西武球団の練習場において実技をみてもらい、同日、西武球団関係者から、今回のドラフトで指名する旨告げられた。そのため、清水は、いったんは本学進学を断念して8月下旬の練習会を欠席し、清水が在籍する高校の野球部関係者のみが練習会に赴いた。しかし、その後、清水は、高校関係者および西武球団関係者から「やはり早稲田に進学しなさい。早稲田卒業時に西武球団がドラフト指名する。卒業までの学費などは西武球団が面倒をみる。支払った分は、西武入団時に契約金から差し引く」などと言われ、これに応じることにし、この際、上記のような内容を記載した書面に、清水が署名した可能性がある。この取り決めは、清水本人、西武球団関係者、高校関係者において行われ、清水の両親には事後に連絡させた。また、本学野球部へも受験したい旨を伝えた。
清水は、2004年春に本学に入学し、そのころから西武球団より月額10万円を手渡し又は銀行振込で受領しており、このほか、学費の支給も受けていた。しかし、清水は、2005年10月ころ、西武球団関係者から、「一場問題があったので、今後の学費等は一括して両親に渡す」旨告げられ、そのころ、西武球団関係者から清水の父親に対し、卒業までの費用として500万円余が手渡された。なお、本学野球部関係者は、2007年3月9日にこの問題が発覚するまで、上記金額授受の事実は全く知らなかった。
清水は、2007年1月、西武球団関係者から、「社長が交代して方針が変わったので、ドラフトで指名することはできなくなった」旨告げられた。清水の父親は、同月末ころ、西武球団関係者から同様の説明を受け、併せて、「球団側の違反なので交付した金銭の返済は不要である」旨告げられた。
清水は、2007年3月9日、西武球団関係者から「ばれてしまった。何があってもこのように言ってくれ」などと言われ、一連の金銭授受は西武関係者と清水の父親だけのやり取りであり、清水本人は何も知らなかったことにするよう指示された。また、この後、清水の父親および高校関係者からも、同様の指示を受けた。そのため、清水は、当初の指示どおりに話をしていたが、清水を信用する本学野球部らに嘘をつく自責の念から、12日夜、父親、西武球団関係者、高校関係者に真実を話す旨告げ、13日に川口野球部長に、14日に調査委員会に、自ら真相を吐露するに至った。
(2)西武球団との金銭授受に関して、本学野球部関係者が関係している事実は確認できなかった。
【了】
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同委員会が公表した内容には、この件が発覚した9日に、西武球団関係者が、早稲田大学の清水選手に、「ばれてしまった。何があってもこのように言ってくれ」などと言われ、一連の金銭授受は西武関係者と清水選手の父親だけのやり取りであり、清水選手本人は何も知らなかったことにするよう指示されたという内容があった。
この公表を受け、西武球団の太田秀和オーナー代行は15日夜、同委員会が公表した事実に間違いないことを認め謝罪した。今後、実際に清水選手に金銭を供与した西武球団関係者の記者会見等はあるのだろうか。西武球団広報に聞いてみた。
―昨日、早稲田大学の清水選手が会見を行い、西武球団のスカウトから金銭を手渡されていたのは自分だが、父親が西武球団のスカウトから受け取っていたことにして、清水選手は知らなかったことにするよう指示されたと話し、それを受けて、西武球団のオーナー代行が会見を開かれましたが、実際に、清水選手に嘘をつくように指示したスカウトの方の会見は、今後、予定されているのでしょうか。
「現在のところ、スカウトの会見の予定はございません」
早稲田大学調査委員会の報告書の概要はつぎのとおり
早稲田大学野球部員の西武球団からの金銭授受問題に関する報告書
2007年3月15日
早稲田大学
2007年3月9日のプロ野球球団西武ライオンズ大田秀和球団社長の会見において、学生と社会人とアマチュア選手2名に金銭の供与が行われた、との発表があった。早稲田大学で情報を収集した結果、報道された学生が本学野球部の部員(清水勝仁、スポーツ科学部3年)であることが判明した。このことは、本学として重大な問題であるとの認識から、3月12日、本件に関する対策本部を設置することとし、問題の解明にあたった。
調査委員会開催日と事情聴取対象者
調査委員会は3月12日、14日(2回)、15日の4回開催。清水勝仁本人、川口浩野球部長、應武篤良野球部監督、野村徹前野球監督、清水選手の父親、専修大学北上高等学校野球部関係者4名、片岡寛光野球部長を事情聴取した。なお、西武球団に対し、3月12日より数度にわたり情報提供および事情聴取の協力要請を行ったが、応じてもらえなかった。
事情聴取の結果
学生本人および関係者からの事情聴取に基づき、調査委員会が把握した事情は、以下のとおりである。
(1)清水は、2003年8月ころ、本学のスポーツ推薦入試等の被推薦者を選考する練習会に参加し、その後、8月下旬に行われる練習会にも参加する心づもりで実家に戻っていた。他方、清水は、かねて面識があった西武球団関係者からの誘いを受け、8月下旬ころ、西武球団の練習場において実技をみてもらい、同日、西武球団関係者から、今回のドラフトで指名する旨告げられた。そのため、清水は、いったんは本学進学を断念して8月下旬の練習会を欠席し、清水が在籍する高校の野球部関係者のみが練習会に赴いた。しかし、その後、清水は、高校関係者および西武球団関係者から「やはり早稲田に進学しなさい。早稲田卒業時に西武球団がドラフト指名する。卒業までの学費などは西武球団が面倒をみる。支払った分は、西武入団時に契約金から差し引く」などと言われ、これに応じることにし、この際、上記のような内容を記載した書面に、清水が署名した可能性がある。この取り決めは、清水本人、西武球団関係者、高校関係者において行われ、清水の両親には事後に連絡させた。また、本学野球部へも受験したい旨を伝えた。
清水は、2004年春に本学に入学し、そのころから西武球団より月額10万円を手渡し又は銀行振込で受領しており、このほか、学費の支給も受けていた。しかし、清水は、2005年10月ころ、西武球団関係者から、「一場問題があったので、今後の学費等は一括して両親に渡す」旨告げられ、そのころ、西武球団関係者から清水の父親に対し、卒業までの費用として500万円余が手渡された。なお、本学野球部関係者は、2007年3月9日にこの問題が発覚するまで、上記金額授受の事実は全く知らなかった。
清水は、2007年1月、西武球団関係者から、「社長が交代して方針が変わったので、ドラフトで指名することはできなくなった」旨告げられた。清水の父親は、同月末ころ、西武球団関係者から同様の説明を受け、併せて、「球団側の違反なので交付した金銭の返済は不要である」旨告げられた。
清水は、2007年3月9日、西武球団関係者から「ばれてしまった。何があってもこのように言ってくれ」などと言われ、一連の金銭授受は西武関係者と清水の父親だけのやり取りであり、清水本人は何も知らなかったことにするよう指示された。また、この後、清水の父親および高校関係者からも、同様の指示を受けた。そのため、清水は、当初の指示どおりに話をしていたが、清水を信用する本学野球部らに嘘をつく自責の念から、12日夜、父親、西武球団関係者、高校関係者に真実を話す旨告げ、13日に川口野球部長に、14日に調査委員会に、自ら真相を吐露するに至った。
(2)西武球団との金銭授受に関して、本学野球部関係者が関係している事実は確認できなかった。
【了】
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パブリック・ジャーナリスト 新納 直子
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