【よこ顔】マイナス20℃のファッション・ショー=コシノヒロコさん
2007年03月15日14時46分 / 提供:PJ
3月なのに、暖冬異変なのに、皮膚を突き刺す北風の夜。東京・日本橋の街中に異彩ファッションテントに遭遇する。人のざわめきが静止。テント内が一瞬、暗転する。ヴァイオリン(Marianne Haynes)の弦音が闇を裂いた。マヌカンがシュルエットで浮かぶ。光に照らされたロードライン。マヌカンが迫って来る。ファーのハットに、グレイのヘア(Goro Ito)、冷たいメークに、墨色のコスチューム、細い足の影が長目に揺れる。そして、ストリームミュージック(Brian Eno, Roger Eugene Eno)の流れる中、-20℃のファッション・ショーの始まりであった。
ファッション・デザイナー、コシノヒロコ(弘子)(70)さんの「’07-‘08秋冬コレクション」が3月13日夜7:30 日本橋のNORTHテントであった。4thJapan Fashion Week in Tokyoが行われている最中である。コシノヒロコさんは、大阪府岸和田市出身の日本の草分け的ファッション・デザイナー小篠綾子(1913-2006)さんの長女で、次女に,コシノジュンコ(順子)(67)さん、三女にコシノミチコ(美智子)(64)さん、娘に次女、小篠ゆま(38)さんがいる。三人姉妹のファッションデザイナーで、映画、演劇にもなっており、「お母ちゃん」こと綾子さん気質を継いだ世界に活躍する希有の姉妹である。
文化服装学院在学中に日本デザイナー協会のデザインコンクールで第1位となりデビューする。1978年、ローマで日本人として始めて、コレクションを発表。1983年、デザインオフィス設立。大阪のアトリエを中心に、パリ、香港等世界に直営ブティックを持つ。1997年、40周年を迎え、2001年、作品集「HK2001」を出版。2004年、芦屋市美術博物館で「コシノヒロコ展」2005年、愛知万博環境省主催クールビズコレクションをプロデュース。2006年、大丸ギャラリー東京で、「襲」展開催。室町桃山時代の「バサラ」の美を織る着物、十代目誉田屋源兵衛の帯問屋と、建築家、隅研吾(53)の自然と身体に響く独特の空間構成とのアートコラボレーションを行った。
ヒロコさんとは、ヒロコさんのMen’sのFashion Directorをしていた、中谷武則(1939-2001)さんの紹介で知り会えて、20年にもなる。いつも、ショーを通して、友人との交歓も出来るお洒落な時間だ。今日は、あの、An An時代のモデル、ビーズ作家、秋川リサ(54)さんと娘さんに会った。ヒロコさんの娘さん、ゆまさんもファッション・デザイナーとして、今回も出品している。
ヒロコさんに、テーマのイメージの発想について聞くと、「自分の行動している中から、突然に湧いて来たりする事が、多い」そうで、今回の「サンクトペテルブルク楽章」も昨年のロシア紀行サンクトペテルブルク行きからだそうである。サンクトペテルブルク市は、300年も経たロシア帝国の首都であり、ラドガ湖、ネバア川の河口にある、北のベネツィアと呼ばれている美しい古都である。エルミタージュ美術館があり、文豪ドフトエフスキーや、フィギュアスケートのアレクセイ・ヤグディンの出た街でもある。ヒロコさんのコンセプトイメージは、−20度にもなる厳冬下、その冷たいグレイの世界に、深紅のベルベットが閃く、ヤグディンの氷上の舞にも似て、冷たく美しかった。
ヒロコさんは、パリ、ローマ、日本と毎年のファッションの流れに対して、ヒロコさん自身、言いたい事がおありではと聞くと、「いかなる流れになろうとも、私自身は自分のものを大切にするし、自分の色は出したい」と言った。色といえば、何時も日本の「和」の色を表現するヒロコさんは、三味線、書、絵画と才覚を遺憾なく発揮しているが、「和」の世界の色、形、所作は、これからも色濃く表現されるに違いない。
母、小篠綾子さんの一番の思い出を聞くと、ファッション・ショーに「何時もなら、ステージから見て正面に必ず、やや上半身を乗り出して、真剣な眼差しで見ていた、お母ちゃん、綾子さんが居た事」であると。その、「母が、今日、居ないのは寂しい」と、眉を曇らせた瞬時であった。でも、「そう、今日そこに座って居たわよね。」と明るい大きな笑顔が似合う、ヒロコさんに戻った。ヒロコさんの真摯に、きっぱりと話される顔は、「お母ちゃん」に似て来た気がした、東京ロシアンナイトだった。
♪From Russia with love…….♪【了】
ファッション・デザイナー、コシノヒロコ(弘子)(70)さんの「’07-‘08秋冬コレクション」が3月13日夜7:30 日本橋のNORTHテントであった。4thJapan Fashion Week in Tokyoが行われている最中である。コシノヒロコさんは、大阪府岸和田市出身の日本の草分け的ファッション・デザイナー小篠綾子(1913-2006)さんの長女で、次女に,コシノジュンコ(順子)(67)さん、三女にコシノミチコ(美智子)(64)さん、娘に次女、小篠ゆま(38)さんがいる。三人姉妹のファッションデザイナーで、映画、演劇にもなっており、「お母ちゃん」こと綾子さん気質を継いだ世界に活躍する希有の姉妹である。
文化服装学院在学中に日本デザイナー協会のデザインコンクールで第1位となりデビューする。1978年、ローマで日本人として始めて、コレクションを発表。1983年、デザインオフィス設立。大阪のアトリエを中心に、パリ、香港等世界に直営ブティックを持つ。1997年、40周年を迎え、2001年、作品集「HK2001」を出版。2004年、芦屋市美術博物館で「コシノヒロコ展」2005年、愛知万博環境省主催クールビズコレクションをプロデュース。2006年、大丸ギャラリー東京で、「襲」展開催。室町桃山時代の「バサラ」の美を織る着物、十代目誉田屋源兵衛の帯問屋と、建築家、隅研吾(53)の自然と身体に響く独特の空間構成とのアートコラボレーションを行った。
ヒロコさんとは、ヒロコさんのMen’sのFashion Directorをしていた、中谷武則(1939-2001)さんの紹介で知り会えて、20年にもなる。いつも、ショーを通して、友人との交歓も出来るお洒落な時間だ。今日は、あの、An An時代のモデル、ビーズ作家、秋川リサ(54)さんと娘さんに会った。ヒロコさんの娘さん、ゆまさんもファッション・デザイナーとして、今回も出品している。
ヒロコさんに、テーマのイメージの発想について聞くと、「自分の行動している中から、突然に湧いて来たりする事が、多い」そうで、今回の「サンクトペテルブルク楽章」も昨年のロシア紀行サンクトペテルブルク行きからだそうである。サンクトペテルブルク市は、300年も経たロシア帝国の首都であり、ラドガ湖、ネバア川の河口にある、北のベネツィアと呼ばれている美しい古都である。エルミタージュ美術館があり、文豪ドフトエフスキーや、フィギュアスケートのアレクセイ・ヤグディンの出た街でもある。ヒロコさんのコンセプトイメージは、−20度にもなる厳冬下、その冷たいグレイの世界に、深紅のベルベットが閃く、ヤグディンの氷上の舞にも似て、冷たく美しかった。
ヒロコさんは、パリ、ローマ、日本と毎年のファッションの流れに対して、ヒロコさん自身、言いたい事がおありではと聞くと、「いかなる流れになろうとも、私自身は自分のものを大切にするし、自分の色は出したい」と言った。色といえば、何時も日本の「和」の色を表現するヒロコさんは、三味線、書、絵画と才覚を遺憾なく発揮しているが、「和」の世界の色、形、所作は、これからも色濃く表現されるに違いない。
母、小篠綾子さんの一番の思い出を聞くと、ファッション・ショーに「何時もなら、ステージから見て正面に必ず、やや上半身を乗り出して、真剣な眼差しで見ていた、お母ちゃん、綾子さんが居た事」であると。その、「母が、今日、居ないのは寂しい」と、眉を曇らせた瞬時であった。でも、「そう、今日そこに座って居たわよね。」と明るい大きな笑顔が似合う、ヒロコさんに戻った。ヒロコさんの真摯に、きっぱりと話される顔は、「お母ちゃん」に似て来た気がした、東京ロシアンナイトだった。
♪From Russia with love…….♪【了】
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 池野 徹
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