石原さんサイドは「勝ちは間違いない」と強気だ

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   女優の石原真理子さんが「サンデー毎日」を今週中にも提訴することが2007年3月13日にわかった。同誌が07年3月25日号で石原さんがアメリカでストーカー行為を行い、2度も逮捕されていた「事実」を「スクープ」として報道したからだ。石原さんサイドはJ-CASTニュースに対し「過去の判例もあり勝ちは間違いない」と強気だ。

   「サンデー毎日」が報じたのは、07年3月25日号の記事「石原真理子ストーカー行為で『有罪』の過去」だ。内容は、石原さんがアメリカのウォルト・デズニー・ワールドで歌手をしていた男性に、約60通もの「ラブレター」を書き、自宅周辺に何度も出没したとして、男性からストーカー被害を出された。そして1997年3月24日に石原さんは有罪判決(保護観察18ヶ月)を下された。これに懲りず、さらに別の男性にもストーカー行為を働き、03年4月3日にまた禁固125日の有罪判決を言い渡されたというものだ。

逮捕歴は認めたものの、「被害者」であることを強調

   歌手をしていた男性は同誌のインタビューに答え、

「彼女から身を守るために、自宅を有刺鉄線で囲み、防弾チョッキを着て仕事に出掛けていたのです。6年間、彼女に苦しめられました」

と話している。
石原さんはこの男性に、

「私はあなたを離さない。それがイヤなら、あなたは私を撃つしかない。私が拳銃を買うわ」

という手紙を出していたのだという。
   石原さんはこの記事が掲載されることを知り、発売前の07年3月11日に緊急記者会見を開いた。そこで2度の逮捕歴は認めたものの、現地の占い師に誘導されたもので、しかも約4,000万円も貢がされたと「被害者」であることを強調。そして、記事掲載した雑誌に対し提訴する考えがあることを話していた。

   石原さんサイドはJ-CASTニュースの取材に対し、

「過去の逮捕歴を暴露することは名誉毀損でありプライバシーの侵害にあたる。弁護士と話を詰めていて、今週中にも正式に提訴する」

と話した。勝てる見込みについては、

「勝つでしょうね。過去の判例を見ても、刑に服したことを暴露してはいけないのです」

と自信満々で話した。

公共、公益につながる真実の報道なのか、がポイント

   名誉毀損問題に詳しい升田純弁護士はJ-CASTニュースの取材に答え、

「本人が知られたくない前科、逮捕歴、前歴の情報が出された場合、『社会的評価を下げる』ということで名誉毀損、プライバシーの侵害で訴訟による賠償金請求の対象になります」

と話した。有名女優であってもそれは同じで、政治家のように強力な権限を行使できる「公人」とは扱いが異なるようだ。ただし、升田弁護士は裁判の勝敗について、

「社会的評価を下げた場合であっても、その情報が公共、公益につながる真実のものと判断されれば判決は違ってきます」

というのだ。つまり、「サンデー毎日」が石原さんの記事の掲載の「公益性」を主張し、裁判所にそれを理解させられるかにかかっているわけだ。同誌の山本隆行編集長はJ-CASTニュースに対し、

「訴えがあればきちんと対応しますが、(石原さんサイドから)何の連絡も無い現段階では、これ以上のコメントはありません」

と話している。