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今年は開花が早いぞ、奥多摩の花盛りの里=東京都

今年は開花が早いぞ、奥多摩の花盛りの里=東京都
東京都下の奥多摩は梅が咲き誇る。古里の『丹三郎』集落には、築200年余りの旧家(元庄屋)がある。風情ある梅が似合う情景だ。(撮影:穂高健一、5日) 写真一覧(5件)
【PJ 2007年03月08日】− 暖冬の影響で、東京都・奥多摩の春の花盛りが二週間ほど早まりそうだ。例年ならば、3月半ばから開花する奥多摩の吉野梅郷(よしのばいごう)だが、すでに2万本以上の梅が見ごろ。今週末には満開が予測されている。

 吉野梅郷はJR軍畑(いくさばた)駅から日向和田(ひなたわだ)駅まで、3駅にまたがる広い地域。吉川英治記念館などもある、家族連れ、友人どうしの散策には打ってつけだ。

 春山を楽しむハイカーには、御岳山(929メートル)、日の出山(902メートル)を経由し、吉野梅郷までのルートを勧めたい。御岳ケーブルカロープウェー(標高差424メートルで、6分)を使えば、時間の短縮になる。御岳山からは長い距離だが、大半が下り道だから、体力の負担は少ない。そのうえ、下山後には梅香る吉野梅郷の散策が加わるから、ぜいたくな1日となるだろう。

 健脚な登山者には古里(こり)駅か、鳩ノ巣駅からの御岳山、日の出山、吉野梅郷のルートを勧めたい。発達した低気圧が接近してきた5日は、夕方から大荒れ、という予報だった。それを前提に、朝早めに奥多摩に出かけてみた。JR青梅駅を過ぎると、沿線には見渡すかぎり紅白の梅が咲き誇る光景となった。濃淡と奥行きのある水彩画のようだ。車窓から目が離せなかった。

 JR古里駅に着くと、駅務の浜野さんから、「今年はどの花も二週間は早いよ」と開花情報をもらった。『むさしの奥多摩号」『青梅観梅号』などの臨時列車や『ホリデーパス・2300円』の説明を受けた。さらには駅構内ラックにならぶ『東京のふるさと、青梅・五日市線の旅』のカタログを指し、「どれも、お得なクーポン券が付いているから、持っていきなさい」と勧められた。

 同シリーズは他にも『ウォーキングマップ』『おもてなしクーポンBOOK』があり、ともにクーポン券が付いている。温泉、釣場、料理、喫茶、ケーブルカー、美術館、鍾乳洞、陶器体験など、列記しきれないほど広範囲だ。有効期間は今年11月30日までと長いから、これを利用しない手はない。

 古里駅前から深い渓谷の多摩川に架かった橋を渡ると、約五分で登山口だ。鹿対策でフェンス柵が張り巡らせているので、登山者は施錠を解除し、通り抜ける。農家は鹿被害に悲鳴を上げているから、鍵の閉め忘れはないように。なお、フェンスの上部には電流が流れているから、これも注意。そこから規則正しく整列した杉の人工林の道を登る。

 山肌の大半が杉林だから、花粉症の人には厳しいかも知れない。だが、今年の花粉の飛散は早かったので、収束も早いだろう。御岳山頂に近づくほどに、天然の広葉樹の森だ。いまは枯葉ジュウタンの道で、ガサガサと心地よい音と、靴底からの柔らかい弾力が楽しめる。

 ロープウェーから来た道と合流し、250段の階段を登れば、紀元前90年に創建されたという武蔵御嶽神社だ。参道の両側にはいまも宿坊が立ち並ぶ。茅葺き屋根の家が多く、山岳信仰の石碑が所狭しと並ぶ。同神社の宝物殿では、国宝の赤糸威(あかいとおどし)大鎧、重要文化財などが展示されている。

 健脚な登山者には、約一時間を要するが、御岳岩石園に足を運んでもらいたい。1935(昭和10)年に東京都が緑地計画にももとづいて作った、渓谷の遊歩道で、苔むした奇石、怪石などは見応えがある。小さな滝だが、苔の岩間から落ちる7代(ななよ)の滝、綾広(あやひろ)の滝には静寂な情感がある。

 御岳山からは約50分で、日の出山に着く。山頂は360度の展望だ。四方の光景が襖絵のようにまったく違う。南は東京都心部の広大な光景が広がる。西には丹沢山塊や富士山が望める。北に目を向ければ、御嶽神社と宿坊の集落が点在する。東は奥行きある奥多摩の山並みだ。だれもが360度の光景を何度も見渡すことだろう。

 空が荒れ模様の気配になってきた。吉野梅郷の散策は臨めないと判断し、武蔵五日市へのルートを取った。めざすは日の出町の『つるつる温泉』だ。99年11月にオープンした、天然温泉で、館内設備は十二分に整っている。「生涯青春の湯」と「美人の湯」。さらに露天風呂がある。そこで登山の汗を流す。JR武蔵五日市駅までは、『青バス』と呼ばれる蒸気機関車形のユニークな路線バス(390円)だから、思い出のひとつになる。

 奥多摩地区には春に咲く花の名所が多い。東京都三大巨樹のひとつ『高厳寺の山桜』、15種類2万本の『塩船観音寺のつつじ』、樹齢400年の『大久野フジ』、さらには野山に咲く『御前山のカタクリの花』など。ことしは暖冬で、どれも開花が早まるのは確実。彩り豊かな花の見ごろを失わないためにも、開花情報には充分に注意を払う必要がありそうだ。【了】

■関連情報
記者HP:穂高健一ワールド
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 穂高 健一【 東京都 】
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