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マスコミの「建て前」と「本音」。

2007年03月06日21時16分 / 提供:PJ

pj
余波の続く「あるある」事件、本質はどこにあるのか極める必要があるのではないか。民間放送連盟が、「放送倫理・番組向上機構」の機能強化等の新たの対応策を発表した。

本当に、これで解決できるのであろうか。関西テレビは、「あるある」の捏造を新たに3件認めた。事実と異なる放送というのが、判断基準のようだが、これには、相当問題があると思われる。コメントとテロップの内容が違っていれば、これは明らかに事実と異なる。しかし、再現映像やそのプロセスを最初と最後のみの映像で行うことはどうなのだろうか?事実と異なることにはならないのだろうか?これだけでは、ただの「建て前」と「本音」の使い分けでしかないように感じる。

 映像ドキュメンタリーで高い評価を受けている、1936年のベルリンオリンピックの記録映画が、その細部に於いて再現映像を編集して使用していることはよく知られた事である。現在では、それも含めて事実とされ、その部分がそのまま使用されてしまっている。日本でも有名な、棒高跳びの感動的シーンは、現実は日没で撮影できなかったものを、後日撮り直したのだ。映像では、このようなことが必ず起こっている筈だ。

 「事実」という「本音」に、「映像・番組」という「建て前」がどのように対処するのであろうか? 短い時間内に伝えるためには、インパクトを持った画像と、コメントが必要になる。そのためには「仕込み」「やらせ」が多く存在し、「カット」という編集行為が必ずある。例えば、裁判の判決で、全面勝訴などという垂れ幕をもって出てくるようになったのは何故だろうか?報道が映像中心となり、それがないと画面ができないようになって、「仕込む」必要なく事実として誰もがするようになったからではないだろうか。長い発言がカットされ、一部のみで本人の発言と全く異なるニュアンスになることもある。しかし、本人の発言である事実には変わらないので本人への確認はない。

 高度情報社会に入り、重要なのは、この事実を見極める力を誰でもが持っていることであろう。「本音」を見抜く力ともいえる。「建て前」として書類を揃え、検査をしていても「耐震偽装」は発生した。「振込め詐欺」は巧妙に相手を信じ込ませた。数字のトリックで、利益が上がっているように「決算」はできるのである。つまりは、「建て前」をキチンとクリアしておけば、「本音」はうまくカバーでき、地震が起きなければ、バレなければ、指摘されなければ、そのまま何事もないように過ぎていく。数字(利益)は、そうでないと確保できない現実なのだろう。

 作為や悪意をもった「本音」を隠すための「建て前」は見抜くことは非常に難しい。そのことを知った人の内部告発や、時間をかけた取材による事実の洗い出しがなければ不可能である。新たな市場を確保するためには、新たな開拓が必要だ。裸を当然としていた人にパンツをはかせたのは、「恥」という「建て前」を意識にうまく刷り込むことができたからである。その「建て前」は、本来その地域や場所では必要なかったのだ。それも、その「恥」を刷り込んだことを告発されない限り、その恥を常識としているところでは当然とされてしまうのだ。

 社会は、この「建て前」と「本音」でできている。「本音」を知ったとき人がどのように対応するかが、問題であろう。信頼は「長いものには、まかれてしまう」意識では、生まれない。しかし、「建て前」は、見た目にはあまりにも美しく、魅力あるものである。真実を真実として追究することに、人の欲望は耐えることができるであろうか?私は、どんなことがあっても、ジャーナリストとして執念深くこの「本音」を追究したいと考えている。【了】

※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 鈴木 修司

関連ワード:
PJ  詐欺  ドキュメンタリー  オリンピック  耐震偽装  
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