ハイファイブ・エンターテインメント 澤紫臣氏
 今年2月、オンラインゲームの開発・運営をおこなうハイファイブ・エンターテインメントと、インターネット向けアフィリエイト広告事業を展開するアドウェイズが、オンラインゲームと広告について業務提携をおこなった。

 開発・運営負荷の大きいMMORPGを広告で展開しようというハイファイブ・エンターテインメントはどのような見通しを持っているのか。同社代表取締役 澤紫臣氏にその背景を聞いた。


Q:アドウェイズと御社の提携のきっかけは?

 昨年、ゲーム内プロモーションとして、『ブライトキングダムオンライン』のローディング画面に少年漫画雑誌やゲーム用PC、無線LAN機器などを掲載しておりましたところ、各方面からゲーム内広告についてお問い合わせいただくことが多くなりました。

 しかし、それまでブラキンで取り組んでいたのは、あくまでもゲームに関連するタイアップ商品があったり、キャンペーン企画と連動していたりと、ユーザに利がある形のものであったんですね。それに対し、問い合わせのほとんどが「ゲーム内に看板を立て、そこを広告枠として販売」という紋切り型のものだったんですね。

 ちょうど、アドウェイズさんが上場した昨夏くらいに、スタッフからアフィリエイト広告のことを聞きまして、ネットワーク型、口コミ型といいましょうか、そのあたりに強いものなら、オンラインゲームと親和性が高いんじゃないか、と思ったのがきっかけです。その後、ちょっと簡単なアイディアを練ってから、ミーティングの機会を持つことになりまして、それが昨年末くらいですね。


Q:そもそもゲーム内広告は成立するのでしょうか?

 「ゲーム内看板」ですと、ゲーム世界の懐の広さが必要になると思います。現実の世界を模したゲームでしたら、街の中に看板を置くというのは考えられると思いますが。タイアップなどでゲーム世界の中に広告商品の形をしたアイテムを投入し、プレイヤーは無償でそれを手に入れられるなどでしたら、事例も多いですし成立すると思います。

 ただ、「何でもアリ」というようなゲーム世界は、弊社ですとブライトキングダムオンラインのアイテムラインナップの傾向で、かなり「やりすぎ」のギリギリラインではないかと。『天道オンライン』では世界観に合わせたアイテムしか入れてきていないですし、ゲームによって得手不得手があると思います。


Q:ゲーム内広告について、コンバージェンス等、数字の見込みはどのくらいで想定されているのでしょうか?

 実際のお金をお財布から出させることはないのですが、感覚として月額1,000円〜2,000円のゲームだと想定して、それに応じた形のアフィリエイト広告に触れる機会を持ってもらうことを考えています。3か月程度で延べ10万人くらいが一度でもプレイしていただけるのならば、最初のケースとしては軌道に乗っていくのではないか、と思います。

 これはアフィリエイト広告だからできることであって、看板型広告で1インプレッションいくらとWeb広告の経験をベースに計算してしまうと、一か月に何千回も広告をユーザーに突きつけなければなりません。もちろんゲーム内滞在時間や、商品説明の深さをどの程度していくかなどもあるので、計算は複雑になるか、あるいはかなりのどんぶり勘定になってしまうかだと思うのですが、広告単価の部分で我々がそれを見誤ってしまっては本末転倒だなと。そういった点でもアフィリエイト広告は成果報酬がベースなので数字が見えやすいですね。


Q:リリースを拝見するとアフィリエイトがメインのようですが、いわゆる純広告はゲーム内広告では難しいということでしょうか?

 難しいというより、親和性の高さを考えてアフィリエイト広告という考えに至ったので、純広告的なことも考慮にないわけではありません。ただし、第一弾であるMMORPGに関しては、派手に「ゲーム内看板」をやることはしないと思います。ゲーム内に何か露出するにしても「ネーミングライツ」のような形が面白いのではないかと思いますね。