日銀にハメられた政府、自民党
2007年02月22日09時30分 / 提供:FPNニュースコミュニティ
日銀が利上げを決定しました。政府圧力に屈した日銀という見方がされていますが、実際のところは1月2月の利上げ騒動で一番損をしたのは政府、自民党です。
ただでさえ最近パッとしない自民党ですが、参院選に向けて不安さを増したと思われます。もちろん民主党もあまりパッとしませんので、先行き見通しは見えませんが、今回の利上げ騒動で政府、自民党にマイナス点がついたことだけは間違いなさそうです。
日銀が、1月に利上げを見送っておきながら今回実施したことに対する違和感がメディアでも取り上げられています。確かに先日発表されたGDPは予想を大きく上回ったものの、従来から日銀が利上げの大きな目安としている消費者物価指数などは伸びていないので、今回利上げするならなぜ前回しなかった?と思うのは自然だと思います。
そして、前回は日銀が政府の圧力に屈したが、今回は圧力が弱まったことで日銀は利上げをしやすくなったので実行したんだな、と見るのも自然です。
しかし実際は政府、自民党は日銀にハメられたと思います。彼らは1月の利上げ騒動の時にあからさまな圧力を日銀に加えたことにより、日銀の独立性を尊重しない人達であることを内外にアピールしました。政府の見解としては、デフレ脱却が完全には確証を得ていない、そして何より「日銀さん、あんたが前々から重視している物価が上がってこないじゃんよ。なのに利上げって、そりゃ言動不一致でしょ」という迫り方をしました。
しかし、今の日本において、物価がガンガン上昇していくことはマクロ的に見て、なかなかありえません。企業は欧米に比べて低い利益率、ROEをあげるのに必死です。つまり、利益水準を高めることが最優先であり、そのためには従業員の給与引き上げは後回しです。今年の春闘でも各社ベアアップを要求するようですが、上げ幅は知れています。一方、社会保障、医療、年金、少子化と将来に対する不安は増すばかり。国の借金も800兆円を超えて、給料は増えないし将来不安は増すは、一方で、最低限に欲しいものは大体みな保有してしまっている状態において、消費者がガンガンとモノを買うということを想像すること自体が非現実的です。よって、物価指数が大きく上がっていくことは予想しにくい。
日銀は利上げに際して物価を重視すると言ってきていましたが、何も物価がガンガン上がっていくことはハナから想定しておらず、0%を上回った時点である程度利上げ準備完了だったわけです。一方、政府は今のご時勢でも企業業績が回復すれば消費者の買い物意欲がガンガン上がっていくと想定していたのか、温度差がありました。もちろん、「景気回復は企業から家計へ波及していくはず」と福井総裁が言い過ぎたこともありますが…。
世界的なマネーフローを見ると、日本の超低金利が必要以上に長引くことのマイナス面もありますし、何より、さすがに0.25%というのはいくらなんでも低すぎます。日本の株式市場におけるエクイティプレミアム(株式市場での期待リターン)は5%程度ですが、アメリカの金利はそのレベル。放っておけば日本の株式市場に投資をするよりも、アメリカの国債を買ったほうがいいじゃんということで、お金が日本から流出する流れにもなってしまいます。結果として円安基調が続き、企業業績上は輸出面でプラスなのでいいですが、いつまでも円安のぬるま湯につかっていると後で手痛いしっぺ返しを食らいます。
続きはFPNニュースコミュニティで
ただでさえ最近パッとしない自民党ですが、参院選に向けて不安さを増したと思われます。もちろん民主党もあまりパッとしませんので、先行き見通しは見えませんが、今回の利上げ騒動で政府、自民党にマイナス点がついたことだけは間違いなさそうです。
日銀が、1月に利上げを見送っておきながら今回実施したことに対する違和感がメディアでも取り上げられています。確かに先日発表されたGDPは予想を大きく上回ったものの、従来から日銀が利上げの大きな目安としている消費者物価指数などは伸びていないので、今回利上げするならなぜ前回しなかった?と思うのは自然だと思います。
そして、前回は日銀が政府の圧力に屈したが、今回は圧力が弱まったことで日銀は利上げをしやすくなったので実行したんだな、と見るのも自然です。
しかし実際は政府、自民党は日銀にハメられたと思います。彼らは1月の利上げ騒動の時にあからさまな圧力を日銀に加えたことにより、日銀の独立性を尊重しない人達であることを内外にアピールしました。政府の見解としては、デフレ脱却が完全には確証を得ていない、そして何より「日銀さん、あんたが前々から重視している物価が上がってこないじゃんよ。なのに利上げって、そりゃ言動不一致でしょ」という迫り方をしました。
しかし、今の日本において、物価がガンガン上昇していくことはマクロ的に見て、なかなかありえません。企業は欧米に比べて低い利益率、ROEをあげるのに必死です。つまり、利益水準を高めることが最優先であり、そのためには従業員の給与引き上げは後回しです。今年の春闘でも各社ベアアップを要求するようですが、上げ幅は知れています。一方、社会保障、医療、年金、少子化と将来に対する不安は増すばかり。国の借金も800兆円を超えて、給料は増えないし将来不安は増すは、一方で、最低限に欲しいものは大体みな保有してしまっている状態において、消費者がガンガンとモノを買うということを想像すること自体が非現実的です。よって、物価指数が大きく上がっていくことは予想しにくい。
日銀は利上げに際して物価を重視すると言ってきていましたが、何も物価がガンガン上がっていくことはハナから想定しておらず、0%を上回った時点である程度利上げ準備完了だったわけです。一方、政府は今のご時勢でも企業業績が回復すれば消費者の買い物意欲がガンガン上がっていくと想定していたのか、温度差がありました。もちろん、「景気回復は企業から家計へ波及していくはず」と福井総裁が言い過ぎたこともありますが…。
世界的なマネーフローを見ると、日本の超低金利が必要以上に長引くことのマイナス面もありますし、何より、さすがに0.25%というのはいくらなんでも低すぎます。日本の株式市場におけるエクイティプレミアム(株式市場での期待リターン)は5%程度ですが、アメリカの金利はそのレベル。放っておけば日本の株式市場に投資をするよりも、アメリカの国債を買ったほうがいいじゃんということで、お金が日本から流出する流れにもなってしまいます。結果として円安基調が続き、企業業績上は輸出面でプラスなのでいいですが、いつまでも円安のぬるま湯につかっていると後で手痛いしっぺ返しを食らいます。
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