今週のお役立ち情報
【独女通信】ミニクラブを渡り歩くお立ち台独女
2007年02月21日11時30分 / 提供:独女通信
昔、芝浦のジュリアナ東京でお立ち台に立った女性たちは、今やこぞって30代後半。ジュリアナの閉店後は六本木ベルファーレに場所を移し、独女となった今日も、扇子を持ってお立ち台に上がっていた。だがそのベルファーレも今年の1月1日、ついに閉店。行きどころがなくなったお立ち台独女たちは、現在、小さなクラブを渡り歩く毎日という。
看護師のミキさんは30代半ば。スタイルやお肌は20代といっても十分通用するくらいお手入れが行き届いている。いったい多忙な看護師さんに、いつそんなお手入れの時間があるのかと思い聞いてみたら、「私の若さの秘訣は踊ること。踊りなら毎晩でもオッケーよ」と意外な返事。実はミキさん、若いころあの伝説のディスコ「ジュリアナ東京」で夜な夜な踊っていたそうだ。通称ジュリ扇を振り回しながら、ミキさんがお立ち台の上で汗だくになって踊っていたのは、もう10年以上も前のこと。「あのころはホントに楽しかった。夜勤がない日はほとんどジュリアナ通い。今から考えるとよく体力が続いたと関心しちゃう」。
そんなジュリアナ東京も1994年に惜しまれつつ閉店。バブルの崩壊とともに巨大ディスコは次々と姿を消し、ストレスを発散する場を失ったギャルたちは右往左往するばかりだった。「私たちは純粋に、踊るのが好きだからあそこに通ってたの。でも、ジュリアナが有名になると同時に、ただ見られたいだけの女と、そんな女を目当てに、ダンスのイロハも知らないようなオヤジが集まってきたから、雰囲気がこわれちゃったのよね」。
ミキさんが言うには、ジュリアナやAREAなどのディスコは「ダンスやダンス音楽が好きで、雰囲気を楽しみたいといった、遊びとはいえそれなりにポリシーを持った人間の集まる場所だったという。もちろん「目立ちたい」というのも多いにあった。店側の「きれいな子、見栄えのする子、踊りのうまい子じゃないとお立ち台には上げない」という方針にのせられ、ヒートアップした。肌の露出が多くなったのは、より目立つためだったが、それに伴って「肌の露出」をクローズップした報道が増え、その結果、下心を抱いた男性や、勘違いした女性が集まり、荒廃していったのだという。
ジュリアナの閉店とともに、ミキさんは行きどころを失った。踊りたいけど踊れない。いつだったか「ダンス」の文字にひかれてドアを開けたら「社交ダンス」のスタジオだった、なんて笑うに笑えない話もあったという。そして「いよいよ私の踊り人生も終わりかも」と思ったころ、六本木に巨大なハコ「ベルファーレ」ができたのだ。それからのミキさんは水を得た魚のように、六本木に通いつづけた。そのころにはミキさんは夜勤のない町中の内科医院に転職。看護師としての勤務は昼間だけだから夜は踊り放題だった。
「踊ることは私にとって、日常を忘れられる最高のストレス解消法なんです。また、一緒に踊っているからこそ得られる仲間意識とかがあって、出会いやナンパが目的じゃないんですね。私はどちらかというと硬いほうです。これって、踊ってない人にはわからないかもしれない。皆が同じステップで盛り上がるときって、何にも変えがたい連帯意識が生まれるんです。男とか女とか、そういうレベルを超えて、人間同士でのつながりを感じる」と、ミキさん。
「ふだんは絶対に着れない、大胆な衣装で踊るというのは、快感ですね。ふだんの自分とはまったく違う、異次元体験。人の視線を浴びて踊ることに、もう病みつきです」。そんな風に語るのは、踊り一筋20年の小巻さん(38歳)。ふだんは商社に勤務する、ごく普通の会社員だ。「踊るのが好きな人と言うのは、音楽に共感する事で、年齢の溝がなくなるんですよ。ディスコだとね、相手が何歳でも“お兄さん”“お姉さん”って呼び合うんですよ。それがここでのマナー。私みたいに、いい年して超ミニ、ボディコンで踊っていても、ほめてくれこそすれ、非難がましい目で見る人はいない。お局扱いされる会社とは、大変な違いです」。
小巻さん自慢のお立ち台衣装は、洋服ダンスいっぱいに溢れているという。ちなみに、自分でデザインしたという衣装の1枚を着てきてもらったが、コートを脱ぐと、超ミニのレザーのボトムに、トップは網ネットだけ。よく見ると裸の胸に「ニプレス」を貼ってある。「こんなに露出度が高くて、恥ずかしくありませんか?」という私の質問に「踊っているときは、何だって恥ずかしくない。会社での顔を捨てて、唯一自分になれる時間なんです。少なくとも、踊っているときは、私が主役になれるから」と小巻さんは答えた。
小巻さんは、結婚にまったく興味がない。そして「今が青春のまっただ中で、この時間を失うのが怖い」ともいう。踊り疲れて家に返り、ろくに顔も洗わずに寝てしまった朝。会社にでかけるために、メークをしようと鏡をのぞき込んだ時、そこに40歳間近の女の顔を見つけ、愕然とすることもあるという。「昼間の私からは、どんどん若さと時間が失われていく。でも、夜のスポットライトの下では、そんなことがすべて飛んでしまう。たとえ幻想であっても、この生活からは離れられない。もしかしたら私、60歳になっても踊っているかもしれない」。
「誰よりも長い青春時代を維持している」ということが、小巻さんにとっての自慢だが、そんな小巻さんに、親しい友人が言った「いい年して見苦しい!」という言葉には、激しく傷ついた。とても仲がよかった友人だが、それ以来、なんとなくギクシャクしているという。「私がいちばん大切にしていることを、なぜ友達なのに理解してくれないの、という気持ちがあるんですね。また、年齢相応に分別臭く、賢く生きることが、いいことだとも思えないし……」と小巻さんは語る。
「まさかベルファーレが閉店するとは夢にも思っていなかった。小さいクラブは、若い人だらけで浮いてしまいそうだし、若さの持つパワーが30代の私たちとは、ベクトルが違っていそうな気がする」。今年の1月1日、ベルファーレが閉店してしまったため、困惑を隠せないミキさん。現在、麻布から六本木界隈だけでも、小さいクラブは50軒近くあるとう。彼女たちを受け入れてくれるハコを探すため、ミキさん、小巻さんのような「30代お立ち台独女」たちは今、行きどころを探して街をさまよっている。(取材/中林晃子)
■情報提供 LADYWEB.ORG
■関連リンク
・ベルファーレ
■関連リンク
・どこまでできる!?「女の一人行動」
・電脳オンチ男は願い下げ。自作パソコンにハマるオタク女たち
・独女世代だからこそ「和」で勝負!?深く静かに「和-ism」が浸透中。
・プロレスラーおっかけ独女が増殖中
看護師のミキさんは30代半ば。スタイルやお肌は20代といっても十分通用するくらいお手入れが行き届いている。いったい多忙な看護師さんに、いつそんなお手入れの時間があるのかと思い聞いてみたら、「私の若さの秘訣は踊ること。踊りなら毎晩でもオッケーよ」と意外な返事。実はミキさん、若いころあの伝説のディスコ「ジュリアナ東京」で夜な夜な踊っていたそうだ。通称ジュリ扇を振り回しながら、ミキさんがお立ち台の上で汗だくになって踊っていたのは、もう10年以上も前のこと。「あのころはホントに楽しかった。夜勤がない日はほとんどジュリアナ通い。今から考えるとよく体力が続いたと関心しちゃう」。
そんなジュリアナ東京も1994年に惜しまれつつ閉店。バブルの崩壊とともに巨大ディスコは次々と姿を消し、ストレスを発散する場を失ったギャルたちは右往左往するばかりだった。「私たちは純粋に、踊るのが好きだからあそこに通ってたの。でも、ジュリアナが有名になると同時に、ただ見られたいだけの女と、そんな女を目当てに、ダンスのイロハも知らないようなオヤジが集まってきたから、雰囲気がこわれちゃったのよね」。
ミキさんが言うには、ジュリアナやAREAなどのディスコは「ダンスやダンス音楽が好きで、雰囲気を楽しみたいといった、遊びとはいえそれなりにポリシーを持った人間の集まる場所だったという。もちろん「目立ちたい」というのも多いにあった。店側の「きれいな子、見栄えのする子、踊りのうまい子じゃないとお立ち台には上げない」という方針にのせられ、ヒートアップした。肌の露出が多くなったのは、より目立つためだったが、それに伴って「肌の露出」をクローズップした報道が増え、その結果、下心を抱いた男性や、勘違いした女性が集まり、荒廃していったのだという。
ジュリアナの閉店とともに、ミキさんは行きどころを失った。踊りたいけど踊れない。いつだったか「ダンス」の文字にひかれてドアを開けたら「社交ダンス」のスタジオだった、なんて笑うに笑えない話もあったという。そして「いよいよ私の踊り人生も終わりかも」と思ったころ、六本木に巨大なハコ「ベルファーレ」ができたのだ。それからのミキさんは水を得た魚のように、六本木に通いつづけた。そのころにはミキさんは夜勤のない町中の内科医院に転職。看護師としての勤務は昼間だけだから夜は踊り放題だった。
「踊ることは私にとって、日常を忘れられる最高のストレス解消法なんです。また、一緒に踊っているからこそ得られる仲間意識とかがあって、出会いやナンパが目的じゃないんですね。私はどちらかというと硬いほうです。これって、踊ってない人にはわからないかもしれない。皆が同じステップで盛り上がるときって、何にも変えがたい連帯意識が生まれるんです。男とか女とか、そういうレベルを超えて、人間同士でのつながりを感じる」と、ミキさん。
「ふだんは絶対に着れない、大胆な衣装で踊るというのは、快感ですね。ふだんの自分とはまったく違う、異次元体験。人の視線を浴びて踊ることに、もう病みつきです」。そんな風に語るのは、踊り一筋20年の小巻さん(38歳)。ふだんは商社に勤務する、ごく普通の会社員だ。「踊るのが好きな人と言うのは、音楽に共感する事で、年齢の溝がなくなるんですよ。ディスコだとね、相手が何歳でも“お兄さん”“お姉さん”って呼び合うんですよ。それがここでのマナー。私みたいに、いい年して超ミニ、ボディコンで踊っていても、ほめてくれこそすれ、非難がましい目で見る人はいない。お局扱いされる会社とは、大変な違いです」。
小巻さん自慢のお立ち台衣装は、洋服ダンスいっぱいに溢れているという。ちなみに、自分でデザインしたという衣装の1枚を着てきてもらったが、コートを脱ぐと、超ミニのレザーのボトムに、トップは網ネットだけ。よく見ると裸の胸に「ニプレス」を貼ってある。「こんなに露出度が高くて、恥ずかしくありませんか?」という私の質問に「踊っているときは、何だって恥ずかしくない。会社での顔を捨てて、唯一自分になれる時間なんです。少なくとも、踊っているときは、私が主役になれるから」と小巻さんは答えた。
小巻さんは、結婚にまったく興味がない。そして「今が青春のまっただ中で、この時間を失うのが怖い」ともいう。踊り疲れて家に返り、ろくに顔も洗わずに寝てしまった朝。会社にでかけるために、メークをしようと鏡をのぞき込んだ時、そこに40歳間近の女の顔を見つけ、愕然とすることもあるという。「昼間の私からは、どんどん若さと時間が失われていく。でも、夜のスポットライトの下では、そんなことがすべて飛んでしまう。たとえ幻想であっても、この生活からは離れられない。もしかしたら私、60歳になっても踊っているかもしれない」。
「誰よりも長い青春時代を維持している」ということが、小巻さんにとっての自慢だが、そんな小巻さんに、親しい友人が言った「いい年して見苦しい!」という言葉には、激しく傷ついた。とても仲がよかった友人だが、それ以来、なんとなくギクシャクしているという。「私がいちばん大切にしていることを、なぜ友達なのに理解してくれないの、という気持ちがあるんですね。また、年齢相応に分別臭く、賢く生きることが、いいことだとも思えないし……」と小巻さんは語る。
「まさかベルファーレが閉店するとは夢にも思っていなかった。小さいクラブは、若い人だらけで浮いてしまいそうだし、若さの持つパワーが30代の私たちとは、ベクトルが違っていそうな気がする」。今年の1月1日、ベルファーレが閉店してしまったため、困惑を隠せないミキさん。現在、麻布から六本木界隈だけでも、小さいクラブは50軒近くあるとう。彼女たちを受け入れてくれるハコを探すため、ミキさん、小巻さんのような「30代お立ち台独女」たちは今、行きどころを探して街をさまよっている。(取材/中林晃子)
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・ベルファーレ
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