鳩レースに異変が起きているという。鳩レースとは、放鳩地からいっせいに鳩を飛ばし、その鳩が鳩小屋まで戻ってくる速さを競うレースのことである。距離を時間で割り、その速度を算出するというルールだ。距離はおよそ1000キロ。あの新沼謙二氏もハマっているとか。

 その異変とは鳩の帰還率が低くなっているということ。鳩は磁場を感知して、自分の鳩舎の方向を確認しているというのだが、携帯電話の普及による電磁波の影響で方向がわからなくなるという。これは本当だろうか?

 「電磁波の影響はあまり関係ないと思います。しっかりとした調査も行われていませんし。むしろ、減少があるとすれば鷹や鷲などの猛禽(もうきん)類の影響が考えられます」(社団法人 日本鳩レース協会)

 レース鳩は、種目としては公園などにいる鳩と変わらない。しかし、血統や飼育方法と訓練により1000キロもの距離を越え、自らの鳩舎に戻る能力を身につけるのだそう。その独特の筋肉が、猛禽類にとっては好ましいようで狙われやすいのである。

 「様々なところで騒がれているのですが、実はそれほど帰還率の減少は見られないというのが私たちの認識なんです」(同)

 あらら。なんでも、正式な帰還率の調査は行われていないらしいのだ。とはいえ、迷い鳩が増えているという情報もあり、環境の変化により猛禽類が今まで見られなかったところでも見られるようになったのも確か。

 温暖化をはじめ、地球の異変が騒がれているが、鳩レースに起こった異変もその影響だろうか? 長い距離を飛び続け、自分の飼い主と仲間のもとを目指すレース鳩。そんなけなげなレース鳩の無事を祈りたいものだ。(加藤克和/verb)

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