マイクロソフト 代表取締役社長 ダレン ヒューストン氏

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マイクロソフトは2007年1月30日(火)、東京プリンスホテルパークタワーにおいて、Windows Vista(以下、Vista)および2007 Office systemを、本日より一般・個人に向けてパソコンメーカー、全国の販売店・オンラインストアなどの各種販売パートナー経由で発売を開始したと発表した。

Vistaは、同社が5年の沈黙を経て世に送り出す新しいOSであり、「Windows Aero」や「Windows フリップ 3D」などの美しく使いやすいインターフェースを備えるとともに、個人情報を保護する堅牢なセキュリティを搭載するなど、これまで発売してきたWindowsに比べて、操作性と安全性を向上させている。

■新しい時代の出発である - マイクロソフト 代表取締役社長 ダレン ヒューストン氏

マイクロソフトが、一般・個人向けにOSおよびOffice製品を同時に発売するのは、Windows 95およびOffice 95以来、12年ぶりのこととなる。Vistaは、「よりわかりやすく簡単」「さらに安全」「楽しさにあふれたデジタルライフ」「快適なモバイル環境」の4つをコンセプトに、新しいインターフェイス「Windows Aero」、散在する情報の整理と検索機能の向上、安全にパソコンを使うためのセキュリティの強化、進化したデジタルエンターテイメント対応機能など、多様な新機能を備えた新しいWindowsである。一般・個人向けには、家庭向けにVista Home Premium、Vista Home Basic、ビジネス向けにVista Business、および全機能を備えたVista Ultimateが本日より発売される。

2007 Office systemは、結果指向型ユーザーインターフェイスの搭載、高度なグラフィック処理を可能とする新エンジンの採用、標準的にデータ交換を可能にするXMLフォーマットの採用など、使いやすいデジタルワークスタイルを実現する統合システムである。統合ソフトウェアは、Office Personal 2007、Office Standard 2007、Office Professional 2007、Office Ultimate 2007の4種類。個別アプリケーションは、Office Groove 2007、Office Project 2007、Office PowerPoint 2007、Office SharePoint Designer 2007、Office Visio 2007、Office InterConnect 2007の6種類を本日より発売する。

マイクロソフト 取締役社長 ダレン ヒューストン氏は、プレゼンテーションの冒頭で、「日本のパソコンユーザーには、非常に熱心で、情熱的であるファンが多い。Vistaおよび2007 Office Systemの販売で、これだけ楽しい思いをすることができる」と、1月30日午前0時の深夜販売を振り返り、感想を述べた。

ダレン ヒューストン氏は、「Windows Vistaは、Windows XPの2倍、Windows 95の5倍、売れると考えている。あわせて、2007 Office Systemの発売により、パソコンやテクノロジーにとって、新しい時代の出発点になると思われる。新しいデジタル時代への突入である」と、Vistaおよび2007 Office Systemが我々のライフスタイルを革新的に進化させる新しいテクノロジーである点を強調した。

挨拶が終わると、Vistaおよび2007 Office Systemの発売を記念して、ステージ上で鏡割りの儀式が行われた。鏡割りのあとには、ダレン・ヒューストン氏が自ら、Vistaの使い方をデモンストレーションしてみせた。Vistaは、ビジネスで使用できるだけでなく、Windows Media Centerを活用することで、写真や動画を手軽に楽しめるWindowsである点を大きくアピールした。

■パートナーにより、Vistaの世界は広がる - マイクロソフト Windows本部 本部長 ジェイ・ジェイミソン氏

マイクロソフトは、Vistaと対応ハードウェア、ソフトウェアおよびサービスを組み合わせた新しいパソコンの使い方の提案「プレミアム デジタルライフ」を紹介した。写真・ビデオ、デジタルエンターテイメント、音楽・映像、コミュニケーション、使いやすさと信頼性という5つのシナリオで訴求する。具体的には、対応するハードウェア、ソフトウェア パートナーの拡充に加え、Windows Vistaに対応した各社のコンテンツ サービスの提供により、デジタル ライフスタイルの実現を推進するとしている。

デジタルエンターテイメントは、Vista プレミアム製品と呼ばれるVista UltimateおよびVista Home Premiumに搭載されるWindows Media Centerから利用可能なメディアオンラインサービスとして、リモコン操作に対応したニュース、音楽、映画などの各種サービスを提供する。

写真は、Windowsフォトギャラリーから写真のプリントオーダーをダイレクトに行えるオンラインプリントサービスのことで、会場ではセブンイレブンのサービスを紹介し、パソコンの中に保存した画像を手軽にプリントアウトできることを紹介した。

音楽・映像は、Windows Media Player 11対応オンラインストアより、ダイレクトにアクセス可能なデジタル音楽および映像の配信サービスである。

コミュニケーションは、同じくVista プレミアム製品に標準搭載されるWindows タブレットテクノロジとタッチ テクノロジに対応したペン&タッチ入力を用いた新しいジャンルのPCゲームである。会場では、株式会社セガによるタッチ式のゲームが紹介された。壇上に立った株式会社セガ代表取締役社長 小口久雄氏は、「私たちは、キーボードやマウスを当たり前に使っているが、使えない方もたくさんいる。新しいインターフェースが将来有効である。ビジネスチャンスだと思っている」と、Vistaに対する同社の考えを述べた。

Windows Vista対応のWebサービスでは、テキスト、画像、動画、アニメーションや3Dなど、様々なコンテンツを柔軟かつ動的に統合したWebコンテンツを簡単に作成できるWPF(Windows Presentation Foundation)や、Windowsサイドバー ガジェットに対応したサービスを楽しむことができる。

ジェイ・ジェイミソン氏は、プレゼンテーションの中で、パートナーイノベーションにより、Vistaの世界がより広がることを強調した。Vistaの発売にあわせ、「プレミアムデジタルライフ」を実現する新サービスがパートナー各社より順次提供される。

会場では、日本テレビ放送株式会社 第2日本テレビ事業本部次長 兼 事業本部長 田村和人氏が登場し、同社がWindows Media Centerを通じて3月から動画配信を開始することを発表した。田村氏は「テレビのチャンネルを変える感覚で、インターネットを楽しむことができる」と、メディア・オンラインの有用性を強調した。

プレゼンテーションの最後に、ジェイ・ジェイミソン氏は、Vista プレミアム製品購入ユーザー向けの特典として展開する「Windows Vista 新世代プレミアム キャンペーン」の第二弾として、「Windows Vista Song de Premiumキャンペーン」を開始することを紹介した。本キャンペーンでは、HMVジャパン株式会社の協力のもと、毎週先着5千名、合計2万名を対象に、好きな曲をどれでも1曲、期間限定で無料ダウンロードできる。

マイクロソフトは、パートナー各社と連携して、Windows Vistaおよび2007 Office systemと、対応ハードウェア/ソフトウェアおよびサービスを組み合わせることで、デジタルライフスタイルおよびデジタルワークスタイルの実現を推進していくとしている。

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編集部:関口 哲司
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