情報漏洩とねつ造の『あるある』納豆事件、問題の本質は?
2007年01月28日06時36分 / 提供:PJ
フジテレビ系列の『発掘!あるある大事典II』が引き起こした納豆事件は、その番組内容にウソがあった部分のみが強調されて、情報を事前に流して商品を売り、消費者を操った面や、それにより価格を上げて利益を得た販売者や、増産した製造業者の思惑などの構造的問題は、不問のままで終息してしまうに違いない。これでは、いつもの「トカゲの尻尾切り」だ。
テレビのドラマに「これはフィクションです」というテロップが入るようになったのは、いつの頃なのだろう。ドラマが現実と区別がつかなくなるとともに、そのドラマに使用された場所や、小物に至るまで協力する企業の数は非常に多い。映像が持つ力は、CM以外で大きな力を発揮するのだ。サスペンスドラマで、パトカーの車種や、犯罪に使われる車種に配慮が欠けてはならないことや、タレントが身に付ける衣裳・小物、そして場所を含めて仕込まれてしまう。視聴者はドラマに、現実を重ね合わせてしまい、架空の場所のイメージを現実にしてしまう。
避けなくてはいけないのは、イメージダウンなのである。納豆事件を起こした番組スポンサーが降板した。捏造番組の提供スポンサーのイメージを避けたいのだ。では、そのスポンサーが企業的にイメージダウンになることを全くしてない清廉潔白な会社なのだろうか。企業が「営利」を追求する限り、何らかのトラブルやクレームが付き物である。食品ならば、大なり小なり、すねにキズを持たないメーカーはないであろう。全てが法律遵守の企業です、とは言えないのが現実だ。それが、製造工程の問題であったり、従業員を酷使する状態であったり、商品供給のための契約であったり、生活するためや企業活動には必要悪として認めて、長いものには巻かれていることが少なからずある筈だ。
現代社会に失われてしまったものは、利益にならない心遣いである。感謝の心である。商品を買って頂くお客様、利用して頂くお客様に、金銭の授受さえあればそれで良しとすることではなく、心地よくなっていただけることである。それによって築かれるのが「信頼」であろう。政治も含め、殺伐とした世の中に徘徊している「利益優先」「拝金主義」は自分だけよければ、他はどうでもいいという自己中心の世界である。そこには「信頼」は必要なく、表面的な「イメージ」さえあればよい。「信頼」は金にはならないが、「イメージ」は金になるのが現代の常識と言える。
イメージのみで解決されようとしていることは、全て引責という表面的な処理、つまり経営トップに首の入れ替えや番組の打ち切り、お詫びで終わってしまう。では、株主としての創業者一族が不二家の経営から退いたのであろうか。その番組が打ち切られたとしても、「捏造」「やらせ」「仕込み」のない番組がなくなるのだろうか。そうではない筈だ。一連の不祥事といわれることは、時の経過とともに忘れられ、同じことが繰り返されるのが当然なのである。人間は、忘れることができるから生きていける。だから再挑戦ができるのだ。
政治も大きく動き始めた。これも「イメージ」優先である。大切なことは先送りや、お手盛りの解決でその重要な部分は、知らない間に決まっていることになるのだろうか。政治も含め、日本に於いて本当に「信頼」を回復するつもりならば、何が必要かを真剣に考える時に今来ている。「ウソ」がないことだけではないのだ。もっと肝心な部分を考えねばならない。【了】
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テレビのドラマに「これはフィクションです」というテロップが入るようになったのは、いつの頃なのだろう。ドラマが現実と区別がつかなくなるとともに、そのドラマに使用された場所や、小物に至るまで協力する企業の数は非常に多い。映像が持つ力は、CM以外で大きな力を発揮するのだ。サスペンスドラマで、パトカーの車種や、犯罪に使われる車種に配慮が欠けてはならないことや、タレントが身に付ける衣裳・小物、そして場所を含めて仕込まれてしまう。視聴者はドラマに、現実を重ね合わせてしまい、架空の場所のイメージを現実にしてしまう。
避けなくてはいけないのは、イメージダウンなのである。納豆事件を起こした番組スポンサーが降板した。捏造番組の提供スポンサーのイメージを避けたいのだ。では、そのスポンサーが企業的にイメージダウンになることを全くしてない清廉潔白な会社なのだろうか。企業が「営利」を追求する限り、何らかのトラブルやクレームが付き物である。食品ならば、大なり小なり、すねにキズを持たないメーカーはないであろう。全てが法律遵守の企業です、とは言えないのが現実だ。それが、製造工程の問題であったり、従業員を酷使する状態であったり、商品供給のための契約であったり、生活するためや企業活動には必要悪として認めて、長いものには巻かれていることが少なからずある筈だ。
現代社会に失われてしまったものは、利益にならない心遣いである。感謝の心である。商品を買って頂くお客様、利用して頂くお客様に、金銭の授受さえあればそれで良しとすることではなく、心地よくなっていただけることである。それによって築かれるのが「信頼」であろう。政治も含め、殺伐とした世の中に徘徊している「利益優先」「拝金主義」は自分だけよければ、他はどうでもいいという自己中心の世界である。そこには「信頼」は必要なく、表面的な「イメージ」さえあればよい。「信頼」は金にはならないが、「イメージ」は金になるのが現代の常識と言える。
イメージのみで解決されようとしていることは、全て引責という表面的な処理、つまり経営トップに首の入れ替えや番組の打ち切り、お詫びで終わってしまう。では、株主としての創業者一族が不二家の経営から退いたのであろうか。その番組が打ち切られたとしても、「捏造」「やらせ」「仕込み」のない番組がなくなるのだろうか。そうではない筈だ。一連の不祥事といわれることは、時の経過とともに忘れられ、同じことが繰り返されるのが当然なのである。人間は、忘れることができるから生きていける。だから再挑戦ができるのだ。
政治も大きく動き始めた。これも「イメージ」優先である。大切なことは先送りや、お手盛りの解決でその重要な部分は、知らない間に決まっていることになるのだろうか。政治も含め、日本に於いて本当に「信頼」を回復するつもりならば、何が必要かを真剣に考える時に今来ている。「ウソ」がないことだけではないのだ。もっと肝心な部分を考えねばならない。【了】
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 鈴木 修司
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