ディーゼル車はガソリン車よりも環境に良いのか?(上)
2007年01月27日13時40分 / 提供:PJ
昨年末、メルセデス・ベンツがディーゼル車の日本販売を再開した。ホームページを見ると、ディーゼルエンジンによりCO2を30%削減できるとある。本当にディーゼル車はガソリン車よりも環境に良いのだろうか? 早速、ベンツの発売元、ダイムラークライスラー社の企業広報課、百目木氏に聞いてみた。
―ベンツというと高級車のイメージが強いのですが、そのベンツがなぜ今、ディーゼル車の販売をしたのでしょう?
「環境意識の高いヨーロッパでは、ディーゼルは低公害でクリーンなエンジンとして認識され、受け入れられています。CO2削減を主眼としてEUを中心に成立された排出ガス規制により、CO2の排出量の少ないディーゼルエンジンが受け入れられ、市場が拡大しているのです。(実際に欧州ではディーゼルエンジン搭載車の販売シェアが50%を超えている)」
「また1990年代半ばより普及したコモンレール・ディーゼル(高圧インジェクションポンプで送った燃料を、高圧燃料ポンプを介してインジェクターで燃料噴射を行うシステム)の開発により、振動、騒音、走行性能および経済性の改良なども市場が拡大した一因であると考えております。また弊社に限らず、欧州の各メーカーでは燃費性向上が地球温暖化、CO2問題のひとつの解決策となるとみて、ディーゼルの商品性向上に努め、市場を拡大する事により、CO2削減に貢献していると考えております」
―確かに貴社のHPを読みますと、ディーゼル車の問題点であったNox (窒素酸化物)やPM(黒煙やタール)の排出が改善され、機能的にも環境的にも優れたものになったという事が分かります(燃費―23、25km/L)。では、それだけ良くなったディーゼル車を日本のメーカーでなく、貴社が発売したというのはどうしてでしょう?
「弊社はディーゼルエンジンの高い技術があり、ディーゼル車は欧州におけるメルセデスベンツの販売台数の54%を占める基幹商品です。先ほども申し上げたようなディーゼルエンジンの技術進歩に加え、2005年より日本国内で供給される軽油がサルファフリー(成分に硫黄がない)化されたことにより、これまで以上に燃料がクリーンなものとなり、ディーゼル車を日本で導入する準備が整ったと考え、決断しました。
―石原都知事がディーゼル車の首都圏での走行を規制するなど、日本ではディーゼル車に対して悪いイメージがありますが。
「規制はクリアしており、全く問題なく走行できます。まだ試乗車を幾つかの販売店の店頭に並べていますが、販売店の営業担当者よりますと、お客様からのディーゼルエンジン・モデル車への要望が多く、一刻も早く配車して欲しいといった反応が多数寄せられているそうです」
―では、貴社の販売車を全てディーゼル車にするという考えはないのでしょうか?
「他のモデルへの展開は市場の動向を見て検討しますが、全車をディーゼルエンジンで展開する事は考えていません」
―それはどうしてですか?
「お客様のニーズが多様化している以上、お客様に多くの選択肢を提供することが、メーカとしての責務と考えており、ガソリンモデルもディーゼルモデルも展開します。また社内に競争状態を作る事で双方の技術が伸びるだけでなく、それぞれの技術を他方に生かす事が出来ると考えております」
今までハイオク仕様が主だったベンツがディーゼル車の日本販売を再開するという事は素晴らしい事だと思う。やはり、環境を意識しない自動車会社は今後、社会や消費者に受け入れられないと考えているのだろう。ただ、お金持ちの消費者側から考えると「地球環境」というイメージを買っている側面もあるだろう。そもそも、燃費を気にするような人は高級車ベンツに乗らないと思うのだが・・・。
百目木氏は「CO2削減に貢献している」と言うが、ディーゼル車が本当に環境に良いのなら、なぜ日本の自動車メーカーはディーゼル車を出さないのだろう? また、東京都の石原都知事がディーゼル車の首都圏での走行を規制するのはなぜなのだろうか?次回は東京都庁にその辺を聞いてみよう。【つづく】
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―ベンツというと高級車のイメージが強いのですが、そのベンツがなぜ今、ディーゼル車の販売をしたのでしょう?
「環境意識の高いヨーロッパでは、ディーゼルは低公害でクリーンなエンジンとして認識され、受け入れられています。CO2削減を主眼としてEUを中心に成立された排出ガス規制により、CO2の排出量の少ないディーゼルエンジンが受け入れられ、市場が拡大しているのです。(実際に欧州ではディーゼルエンジン搭載車の販売シェアが50%を超えている)」
「また1990年代半ばより普及したコモンレール・ディーゼル(高圧インジェクションポンプで送った燃料を、高圧燃料ポンプを介してインジェクターで燃料噴射を行うシステム)の開発により、振動、騒音、走行性能および経済性の改良なども市場が拡大した一因であると考えております。また弊社に限らず、欧州の各メーカーでは燃費性向上が地球温暖化、CO2問題のひとつの解決策となるとみて、ディーゼルの商品性向上に努め、市場を拡大する事により、CO2削減に貢献していると考えております」
―確かに貴社のHPを読みますと、ディーゼル車の問題点であったNox (窒素酸化物)やPM(黒煙やタール)の排出が改善され、機能的にも環境的にも優れたものになったという事が分かります(燃費―23、25km/L)。では、それだけ良くなったディーゼル車を日本のメーカーでなく、貴社が発売したというのはどうしてでしょう?
「弊社はディーゼルエンジンの高い技術があり、ディーゼル車は欧州におけるメルセデスベンツの販売台数の54%を占める基幹商品です。先ほども申し上げたようなディーゼルエンジンの技術進歩に加え、2005年より日本国内で供給される軽油がサルファフリー(成分に硫黄がない)化されたことにより、これまで以上に燃料がクリーンなものとなり、ディーゼル車を日本で導入する準備が整ったと考え、決断しました。
―石原都知事がディーゼル車の首都圏での走行を規制するなど、日本ではディーゼル車に対して悪いイメージがありますが。
「規制はクリアしており、全く問題なく走行できます。まだ試乗車を幾つかの販売店の店頭に並べていますが、販売店の営業担当者よりますと、お客様からのディーゼルエンジン・モデル車への要望が多く、一刻も早く配車して欲しいといった反応が多数寄せられているそうです」
―では、貴社の販売車を全てディーゼル車にするという考えはないのでしょうか?
「他のモデルへの展開は市場の動向を見て検討しますが、全車をディーゼルエンジンで展開する事は考えていません」
―それはどうしてですか?
「お客様のニーズが多様化している以上、お客様に多くの選択肢を提供することが、メーカとしての責務と考えており、ガソリンモデルもディーゼルモデルも展開します。また社内に競争状態を作る事で双方の技術が伸びるだけでなく、それぞれの技術を他方に生かす事が出来ると考えております」
今までハイオク仕様が主だったベンツがディーゼル車の日本販売を再開するという事は素晴らしい事だと思う。やはり、環境を意識しない自動車会社は今後、社会や消費者に受け入れられないと考えているのだろう。ただ、お金持ちの消費者側から考えると「地球環境」というイメージを買っている側面もあるだろう。そもそも、燃費を気にするような人は高級車ベンツに乗らないと思うのだが・・・。
百目木氏は「CO2削減に貢献している」と言うが、ディーゼル車が本当に環境に良いのなら、なぜ日本の自動車メーカーはディーゼル車を出さないのだろう? また、東京都の石原都知事がディーゼル車の首都圏での走行を規制するのはなぜなのだろうか?次回は東京都庁にその辺を聞いてみよう。【つづく】
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 朝倉 創
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