大手消費者金融 「3社に統合」の現実味
2007年01月25日11時23分 / 提供:J-CASTニュース
消費者金融は軒並み収益の低下に苦しんでいる。そうした中で、アイフルが生き残りへ大リストラを発表、大手の再編は必至だとささやかれている。関係者の間からは「大手は3社に集約」との見方も出るほどだ。
消費者金融大手のアイフルが大リストラを発表、2007年1月20日、アイフルが今年9月をめどに現在1903カ所ある有人店舗や無人契約機を1,000店舗体制にするとともに、1900人に及ぶ人員削減を行うなど、大リストラ策を発表した。
463ある有人店舗を100カ店に削減
3月31日を退職日として、アイフル、ワイドなど5社の消費者金融会社や事業者向けのシティズ、信販・クレジットカードのライフの正社員から400人程度の希望退職者を募るほか、9月をめどに900人の契約社員や派遣社員を削減。さらに店舗閉鎖に伴い、最大600人の地域限定採用の社員を削減する。特別退職金の支給等で今期53億円程度の特別損失(連結)が発生するが、同社では来期以降の人件費として年間76億円程度の減少を見込んでいる。
また、店舗の閉鎖はアイフル単体で、463ある有人店舗を100カ店に、無人契約機やATMの設置店舗は1,440カ店から900カ店に削減。グループ全体では現在の2,713カ店を1,193カ店とする。トライトやワイドなど4つの消費者金融会社は09年3月をめどにアイフルに経営統合する計画だ。
J-CASTニュースに、同社広報部は「少なくとも8年前に逆戻りするイメージです」とし、上限金利の引き下げで市場が縮小するのに耐えうる店舗政策をとる。
灰色金利の撤廃などを盛り込んだ貸金業法(旧貸金業規制法)が成立したことで、貸金業の上限金利は年29.2%から利息制限法の上限(年15~20%)に下がる。それだけでも大きな痛手なのに、金融庁の消費者金融いじめは銀行界からも「少々やりすぎ」(銀行関係者)に映るほど強烈なようだ。
消費者金融が新たな収益源と期待していた、銀行や信用金庫の個人ローン商品などへの「保証業務」も、金融庁が銀行等に対して暗に消費者金融を締め出すように促し、金融検査では消費者金融などの融資先の残高チェックを厳しめに行っている。ただ、灰色金利での貸付が4,714万件、11兆4,000億円と、件数、金額ともに全体の7割(消費者金融白書06年版)を占めていては、消費者金融の分が悪い。銀行としても、その片棒を担いだとは思われたくはないから、「金融庁からあれば、従わざるを得ない」(同氏)。金融庁はあの手この手で圧力をかけているようだ。
三洋信販をプロミスが支援するとの噂
消費者金融業界は06年12月、三洋信販の顧客への過払い訴訟で資料を改ざんした事件について金融庁が同社に下した全店の業務停止(26日まで)処分を「再編待ったなしのアナウンス」と受け止めている。この直後から、武富士が200カ店の店舗閉鎖やアコムが07年3月末までに242カ店(06年9月末)から100カ店に削減するリストラ策を相次ぎ発表。07年1月10日には「ディック」などを展開する米シティ・グループの日本法人CFJが約320ある有人店舗のうち約84%を閉鎖するリストラ策を明らかにするなど、消費者金融業界は大手といえども生き残りに懸命。業務停止中の三洋信販を三井住友銀行系のプロミスが支援するとの噂が実しやかに流れてもいる。
プロミスや、三菱UFJ系のアコムのように大手銀行と組む例は、新生銀行の「シンキ」のように、中堅の消費者金融にまで降りてきている。今後、金利が上昇して資金調達コストが上がると、消費者金融の経営はなお苦しくなる。「寄らば大樹」の言葉どおり、大手銀行の傘下であればいくらかはましだろう。
しかし、収益の低下は避けられないので、メガバンク傘下の消費者金融がこのまま、ずうっと現状のままでいられる保障もない。”独立系”といわれる三洋信販やアイフル、武富士にはおのずと注目が集まるし、「大手は3社」(消費者金融業界の関係者)との見方も現実味を帯びてきた。
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