23日、富裕層向け宿泊予約の新サービスを発表する楽天の三木谷会長(撮影:吉川忠行)

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楽天<4755>は23日、同子会社が運営する旅行サイト「楽天トラベル」で、高級ホテル・旅館の情報検索や予約に特化した新サービスを同日から開始すると発表した。

 今回開設する「プラチナコレクション」では、全国で高級レストランを展開する「ひらまつ」<2764>の平松博利社長やアートディレクターの佐藤可士和氏ら5人が選考委員となって、サービス対象となる国内宿泊施設を数十の候補から厳選。開設当初は、北海道の「ザ・ウィンザーホテル洞爺 リゾート&スパ」や、東京・六本木で3月末に開業する「ザ・リッツ・カールトン東京」など国内最高級の18施設を取り揃える。

 同社では「価格比較サイトの対極にあるサービスを目指す」(山田善久・楽天トラベル社長)としており、料金や部屋の広さなど従来の旅行サイトにあった指標に加え、各ホテルのブランドや経営哲学を描いた特集記事などの独自コンテンツも充実させる。無料で登録できる楽天会員であれば予約が可能。高額取引を頻繁に行う楽天プラチナ会員や「ダイナースクラブ」のシティゴールド/シティプラチナの会員には、専門スタッフによる旅の相談などの限定サービスを行う。

 同日、東京都港区の六本木ヒルズクラブで開いた発表会で、三木谷浩史会長は「最高峰の日本のホテル、旅館を紹介しようと、力を入れて進めてきたプロジェクト」と紹介し、同サービスを“試金石”として他事業でも富裕層向けのサービス強化を検討する考えを示した。【了】