今週は比較的静かな週だったが、面白いニュースが幾つかあった。

 セガは3月20日(火)よりMMORPG「ファンタシースターユニバース(PSU)」の登録・課金システムの運営をISAOへ移管。また、ガンホーはケイブと業務提携。MMORPG「女神転生IMAGINE」はゲームポータルサイト「ガンホーゲームズ」から提供されることとなり、「PSU」では登録・課金システムを、「女神転生IMAGINE」では「必要な課金システムの構築、キャンペーン活動その他の業務」といった部分をアウトソーシングしたというわけだ。

 オンラインゲームの運営というのは手間がかかる仕事である。大量の個人情報を管理し、毎日のサーバトラブルを解決し、バグが発見されれば緊急対応と補償を行い、不正に対処する。さらにはイベントを企画して既存プレイヤーの満足度を高め、宣伝をうったりコラボレーションをして新規プレイヤーの獲得を目指す。仕事は山積みだが、この全て、もしくは一部をアウトソーシングできれば、マンパワーと経費の節減になる。これは運営や宣伝に関するスキルが不足している場合にも有効である。特にオンラインゲームで重要になるのが宣伝だけに、ノウハウのある会社に頼るというのは賢明な判断である。各社、自前のゲームポータルサイトを作り、ユーザの囲い込みを図っている時期だけに、「女神転生IMAGINE」はガンホー側にとっても単純な売り上げ以上の意味がある提携だったのではないだろうか。

 しかし、問題がないわけではない。「PSU」の件では、ISAOへの移管に伴い、個人情報等を再登録する必要がでてきた。本来やらなくて良かった手続きをユーザに強いるということでユーザ離れを促進しかねない。「女神転生IMAGINE」では、運営の一部がアウトソーシングされることで、外部の「色」がつくのではないか、との不安をもつユーザもいるようだ。基本的にアウトソーシングというのは企業側の都合であり、ユーザには何の関係もない事柄だ。加えてオンラインゲームのユーザは、ゲームに対する愛情を重視する。充分に愛情を持って運営や宣伝をしてもらえるかという不安は既存ユーザにとっては切実なものだろう。

 今後はこうした動きが今以上に進むことになると思われるが、単純に経費節減のためのアウトソーシングはゲームの価値そのものも下落させかねない。オンラインゲームに限らず「自分は一番のモノにお金を払っている」と思いたいのがユーザ心理である。果たして、アウトソーシングしつつ顧客満足度を保つことはできるのか。「PSU」と「女神転生IMAGINE」の試みは興味深いケースとなりそうだ。

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ガンホー、ケイブと業務提携。女神転生IMAGINEは「ガンホーゲームズ」より提供に
セガ、3月20日よりPSUの登録・課金システムの運営をISAOへ移管。個人情報等の再登録が必要に

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