ジダンとクレスポがそろって20日のフランス杯に出場する。

スペインのメディアが「FIFA年間最優秀選手の集計にミス、再集計の結果、ジダンが受賞」と報じたのは12月28日。のちに、この日はスペイン語圏の「エイプリルフール」にあたり、ジョークであることがわかったが、ジダン、クレスポのフランス杯出場はまぎれもない事実である。

ただし、このジダンはすでに現役を引退した「ジネディーヌ」ではなく、ナシム・ジダン。クレスポは、セリエAのインテルで活躍するアルゼンチン代表の「エルナン」でなく、トマ・クレスポ。

両者ともリヨン9区のバルモン・スタジアムを本拠とする5部のアマチュア・クラブ、「リヨン・ラ・デュシェーヌ」に所属する選手で、23歳のナシム・ジダンはディフェンス、26歳のトマ・クレスポは守備的ミッドフィルダー。ともに同姓の偉大なスターとはポジションが異なる。

日本の天皇杯と同様、激戦を勝ち抜いてきたアマチュアのクラブがプロのクラブと対戦するチャンスとなるフランス杯。リヨン・ラ・デュシェーヌはベスト16進出をかけ、リーグ・アン4位のソショーと対戦する。ジダンとクレスポには「名前負け」など気にせず、国内のトップクラブと戦う喜びを味わってほしい。