グアンタナモ収容所、“理由なき拘束”体験者が廃止訴え
【ライブドア・ニュース 2007年01月14日】− 米国同時多発テロ後にアフガニスタンでテロリストとして拘束され、キューバにある米軍のグアンタナモ収容所に2年以上も不当拘禁されていた英国人2人が、同収容所の閉鎖を訴えるキャンペーンのために来日している。11日に東京都千代田区の日本外国特派員協会で記者会見したほか、13日には東京都港区の発明会館で開かれた映画の試写会後に自らの体験談を語った。この2人は、映画『グアンタナモ、僕達が見た真実』のモデルになった、パキスタン系の英国人ローヘル・アフマドさん(25)とシャフィク・レスルさん(29)。テロリストとして同収容所に拘束され、事実無根の自白を強制された2人は、結局、証拠が見つからず、2年以上経(た)ってから理由もなく突然解放された。「テロに対して一定の措置を講じることは必要だと思うが、人間の尊厳を奪うようなやり方はやめるべきだ」と強く訴えた。
アフマドさんとレスルさんは、2001年10月に友人の結婚式に出席するためにパキスタンに渡航した。情勢が悪化したアフガニスタンの状況を自分たちの目で確かめようと短期の旅行を計画したが、同時期に始まった空爆などのため、同国を離れることが困難になった。戦闘に巻き込まれた挙げ句、米軍によって拘束。やがて国際テロ組織アルカイダに関係のあるテロリストとして、キューバに移送された。アフマドさんは「今考えれば愚かな行動をしたと思うが、当時は純粋な気持ちでアフガニスタンに行った。(米軍は)こちらがどういう人間かを知ろうとせず、テロリストと決め付けた」と当時を振り返った。
2人が「事実に忠実」と述べた同映画では、米軍の兵士が収容者を暴行する様子や、大音量で音楽が流された部屋に何時間も監禁されている様子など、肉体的・精神的な拷問のシーンが再現されている。家族や知人が映画を見ることを考慮して、性的虐待などの場面は映画に含めないように要請したといい、レスルさんは「これは私たちのストーリーにすぎず、グアンタナモで起こっているすべてではない。英語が話せたお陰で、兵士たちとのコミュニケーションが取れたが、話せない人への扱いはもっとひどかった」と語気を荒げた。
拷問や虐待の結果、精神が破綻(はたん)してしまう人もいるという。レスルさんは「頭がおかしくならないように、先のことを考えず、その日を生きることに努めた。収容所での1日は、一生のように長い」と語った。レスルさんは今後の活動や目標についての質問にも、「先のことは分からないので、その日その日を一生懸命生きるしかない。グアンタナモがある限り、それが私の意識の大きな部分を占めている」と答え、04年3月に突然解放された後も、収容所の体験が当人に大きな影を落としていることを伺わせた。
「テロリストがやっていることを、米国もやっている。米国はテロリストとは違うことを、その行為によって示すべきだ」――。アフマドさんは、世界最大の民主主義国家とされる米国のやり方に、その被害者として、疑問を投げかけている。「ほかの国もそれに倣ってしまう。そうしてもいいと手本を示している」。
『グアンタナモ、僕達が見た真実』は、1月27日からシャンテシネ(東京都千代田区)で公開されるのを皮切りに、全国で上映される予定。【了】
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『グアンタナモ、僕達が見た真実』









