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NHK受信料支払義務化報道のピントはずれ(中)

2007年01月13日08時54分 / 提供:PJ

pj
(上)からのつづき。それでは、今日、ただそれだけのために放送法の改正法案が提出されようとしているのだろうか。現在の放送法には条文を見れば分かるように不払いの場合のペナルティー規定がない。「支払い義務はある」が、不払いの場合の「罰則がない」のである。改正案の中身が明示されていない現在、憶測の域をでぬが、当然「強制力をもった義務化」ということでなければわざわざ改正する必要はない。受信料の徴収に際し、受信料不払い者に対する割増金加算といった罰則規定等を備えた強制力が持たされることになろう。

 因みにNHKを語るときよく引き合いに出される英国放送協会(BBC)の受信料制度は「まずテレビやビデオデッキなどを購入する際には許可証を購入しなければならぬ。そして、視聴者は郵便局で毎年、1年間有効の受信許可証を買わねばならぬ。許可証の未購入者には最高1000ポンドの罰金を課す」という罰則規定のある「TVライセンス制度」となっている。

 周知のとおりNHKは昨年4月に発覚したチーフプロデューサーのカラ出張による1760万円余の着服事件などとどまるところを知らぬ不祥事の連鎖で国民の怒りを買い、受信料の不払い件数が急増した。NHKはカラ出張事件を契機に、昨年末に過去7年間の全部局の経理書類チェックした。その結果、不適切な経理処理が1063件、過払い経費が1137万円にのぼり、その関係者の処分を行った旨公表した。

 NHKの内部監査体制がずさんで甘きに過ぎたことが、この驚くべき数字からでも一目瞭然にして分かる。そのことにわたしを含め国民が大きな憤りを覚え、許せぬと感じたのは当然のことである。現実に不払い件数はピーク時より減少したとはいえ、2006年11月末でも約104万件(速報値)と100万件台にあり10万件にも満たなかった2004年9月時点の不払い件数からは大きく増加し、高止まりしたままである。

 そうした事態のなかで今回の法改正の狙いが、NHKすなわち公共放送の経営の屋台骨を揺るがす受信料不払いの影響が看過できぬ局面にきており、その早急な修復と安定化を図らんとするものであることは衆目の一致するところであろう。

 もちろん法律改正による受信料徴収強制化の前に、NHK自身がこれまでの膿みを出し尽くし内部体制の改善・整備・強化を急がねばならぬことは言うまでもない。コーポレートガバナンス(企業統治)の強化やコンプライアンス(法令順守)の徹底などやるべきことは早急にやらねばならぬことは当然であり、役職員一体となった意識改革が必須であることは言を待たない。その内部改善がなされることを当然の大前提としたうえで、あらためてわれわれは公共放送を持つ意味は何かを考えて見なければならない。【つづく】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 野田 博明

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