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大衆運動とメディア、世界に平和をもたらすのは?

2007年01月02日10時27分 / 提供:PJ

pj
アメリカのイラクでの戦死者が3000人を超えた。ブッシュ政権もいよいよ正念場になってきた。アメリカの世論は、この戦死者の数に対して敏感なのだ。各種メディアも黙ってはいないだろう。フセインの処刑もアメリカの意向が大きくあったようだし、イラク国内も含めその影響がイスラム圏を駆け巡っている。これからのアメリカの行動がどう出るか注目しなくてはならないだろう。

 20世紀の歴史の中では、社会的イノベーションの方法として大衆運動が上げられる。多くがメディアを使い、大衆の意識を操作して一つのことに対して大衆の支持と言う大義名分によって動いていく。演出的に作られた映像であっても、具体的行動により示されることには、それが現実といかにかけ離れていようとも、その場に於いては誰も抵抗することなく事実として映されてしまう。後の訂正などほとんど無意味である。

 資本主義の社会に於いては、利益を得ることが一番大切である。商品を購入(消費)させることが究極の目的である。売れない商品では、資本の回収ができないのだ。その商品を売るために、広告というメディアが最大限利用される。商品価値のみでなくそのイメージを刷り込むことにより、大衆の購買欲を刺激する方法だ。

 映像メディアは、このイメージの感覚に強烈にアピールすることにより、人間をコントロールできることを熟知している。選択は個人個人であるような錯覚とともに冷静に判断することを失わせ、唯々諾々と従わせる。映像・音楽は、電波として世界中を駆け巡り、ほとんど金もかからずに意識の中に飛び込んでくる。活字メディアとは、この部分が根本的に異なるのだ。活字は、購入という自らがコストを投下しなければ、入手できない。

 政治に於いてこのイノベーションを活用したのは、ヒトラーでありゲッベルスであった。その手法は、未だに変わらず続けられている。そして、その手法を益々進化させているのが、広告業界なのである。大衆をイメージにより、思うままに操り、全世界を支配しているのは、広告というお化けであるといって過言ではない。政治も大衆操作にそれを利用し、また広告業界の利益獲得のために利用されているのだ。タウンミーティング問題でその片鱗が見えたが、大手広告代理店が政治に大きく関係していることは明らかだ。

 与党にしても野党にしてもそのイメージ作りに戦々兢々としている。国民にそのイメージのみを伝え、実績がなくてもイメージで支持を得ようとしている。野党のCMの報道をみて唖然とした。真剣に、野党として行動しているのだろうか?国民は野党の指導者のCMを楽しみにしている訳ではない。イメージでしか勝負できないのならば、中途半端なやり方ではなく攻撃的、徹底的に表現すべきなのだ。敵を具体的にしない方法のイメージでは、既に勝負がついている。

 大衆操作には大衆が操作されたとは思わない方法を使わなくてはならない。活字メディアは批判・批評が中心である。映像メディアは、その場その瞬間のイメージである。そのイメージをコントロールできる人間が世界を支配できる時が、いまや到来しているのだ。誰がその魔法の杖を握るのか、冷静に判断しなくてならない。世界の平和のためにその杖が使われるように祈りたい。世界に於いて21世紀をどうするか、愛知万博大成功の実績のある日本の広告業は世界一なのだ。その力を日本政府のためだけでなく、世界平和のために発揮するべきではないだろうか。【了】

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パブリック・ジャーナリスト 鈴木 修司

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