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冬草の六郷川(4)=番犬の居るリバーサイド・ハウス

冬草の六郷川(4)=番犬の居るリバーサイド・ハウス
六郷川のリバーサイド・ハウスの犬。さすらいの自由のなかにある不安を、番犬は紛らわしてくれるのであろう。(撮影:伊藤昭一、29日)
【PJ 2007年01月02日】− (3)からのつづき。六郷川のほとり(東京・大田区)の手作りハウスには、番犬がいるところもある。対岸の川崎市のマンションに住んでも、ペットを飼えるとは限らない…。犬は近づくこちらを警戒して見張っている。忠犬のようだ。こちらが犬をみているのではなく、犬がこちらを見ている、という思いを強く抱く。

 詩人・秋山清(1904〜1988)の評論「さすらいの思想」(1972年)から再度引用してみたい。「大勢につくということが生き方のまちがいない智恵だと感じている風習がわれらの国を風靡している。戦争中の『非国民』という言葉から『村八分』に至るまで、独りの意思をつらぬくことを損なやり方だとするのが、この国のつよい常識であった。さすらいの思想はそれと真向から対決しようとするものであるのみならず、その常識を常識たらしめているものに対してまで対立をあえてするものである。くりかえしていえばさすらいとは一所不住の精神、立身出世の反対、いわばこのような形で社会を維持しようとする者にとって、危険な思想を包蔵するものであることは、これまでにいくらか語ってきた通りである」
(現代詩文庫1046「秋山清詩集」思潮社)。

  『冬構え落人村と世にはいふ    長谷川素逝』

【つづく】

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パブリック・ジャーナリスト 伊藤 昭一【 東京都 】
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