長谷川町子美術館 入館料/一般600円・大高生500円・中小生400円 開館時間/午前10時〜午後5時30分(入館締切午後5時) 問/03-3701-8766

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 日曜の夜は彼女の声で始まる。「ハーイ! サザエでございマース!」――そう、国民的アニメ番組『サザエさん』の主人公・フグ田サザエだ。“磯野サザエ”と思っている人が多いが、それは間違い。サザエはマスオの元に嫁いでいるので。ハイ、サザエさん豆知識でした〜。

 ・・・とそんなことは置いておいて、今回『サザエさん』に関する驚くべき情報を入手したので、お伝えしたい。なんとタラちゃんに妹が存在するというのだ!! 

 タラちゃんといえば、ご存じサザエとマスオの間にできた“ひとり息子”。筆者は幼少時代から『サザエさん』に慣れ親しんできたが、タラちゃんの妹とやらにはお目にかかったことがない。ホントに存在するの? 都市伝説とかじゃなくて?? 居ても立ってもいられなくなってきたので、『サザエさん』の著者・長谷川町子の著作権管理を行っている「長谷川町子美術館」に問い合わせてみた。

 「妹か弟かは分かりませんが、フグ田家の次女もしくは次男が描写されたシーンは確かにあります。ただ、それは本編に登場するのではなく、昭和29年に文藝春秋から発行された『漫画読本』という本でのみ描かれています。・・・えっ? その子の名前ですか? “ヒトデ”です」(長谷川町子美術館 職員)

 ヒ、ヒトデちゃん・・・。やっぱり海産物なんだ。どうやらはっきりしているのは名前だけらしく、性別を始めとするその他の設定は一切不明のよう。どうしてそこまで設定が曖昧なんでしょうか?

 「『漫画読本』に収められているのは『サザエさん一家の未来予想図』という話なんですが、これはサザエさん一家の10年後や30年後を“仮に”空想したものなので、本編とは別物なんですね。原作となる漫画は28年間新聞で連載されてきましたが、基本的に年齢を動かすことはしていないので」(同)

 ここでヒトデちゃんをひと目見たくなり、またしても居ても立ってもいられなくなってしまった筆者。「長谷川町子の本をコレクションしている」というマニアの所在を突き止め、さっそく拝見させてもらった。その結果・・・う〜ん、ワンピースのようなものを着ているところから妹ともとれるし、ヤンチャな雰囲気からは弟という気も。何しろ小さいのでとてもじゃないが判別できない。というか、「10年後に昔住んでいた(=アニメで現在住んでいる)家の跡地を訪れている」というシチュエーションのほうがショッキング!!

 ぜひとも皆様にもお見せしたいのだが、残念ながら原作漫画の使用は未だ認められていない。目にすることができる機会があった時は、絶対に逃さないようにしよう! (安田明洋/verb)

■関連リンク
長谷川町子美術館 - 文中で紹介した美術館のWebサイト
サザエさん - アニメ『サザエさん』の公式Webサイト
サザエさん - Wikipediaによる解説