ベクトルスーパーコンピュータSX-9
 NECは19日、農林水産省の研究機関である農林水産技術会議事務局 筑波事務所(農林つくば)にベクトル型スーパーコンピュータ「SX−9」を中核とする高速メモリアクセス演算システムを納入したことを発表した。3月より稼働を開始する。

 農林つくばは、農林水産試験の研究に必要となる各種情報を国内外から収集し、シミュレーションを行い、その結果を研究機関や行政機関に提供するなど、我が国の農林水産試験研究を全面的にサポートしている機関。新システムはNEC製ベクトル型スーパーコンピュータ「SX−9」(8CPU)を使用し、819.2ギガフロップス(ギガフロップス:1秒間に10億回の浮動小数点演算能力)の性能を有し、日本周辺海域の海流予測シミュレーションに利用される予定だ。

 新システムは、黒潮や親潮など日本周辺海域の海流予測シミュレーションを行い、魚の来遊量や良好な漁場を予測した漁海況予報や、クラゲなどの有害生物の出現予測に利用される。また、シミュレーションにより過去の海洋環境の再現も可能なため、海水温や海流が海洋生物資源の変動に及ぼす影響とそのメカニズムの解明にも貢献するという。農林つくばでは従来から、「SX−9」の前機種である「SX−8」を利用して、海流予測のシミュレーションを行っていたが、「SX−9」の導入により、ハードウェア性能が「SX−8」の6倍以上に改善され、解析精度の向上や解析範囲の拡大が期待されるとのこと。

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