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東京下町を守る! 『中川』初のスーパー堤防工事(上)

東京下町を守る! 『中川』初のスーパー堤防工事(上)
中川の七曲はヘアピン・カーブ。過去には何度も大洪水の被害を出してきた河川だ。いまや急ピッチでスーパー堤防事業と災害船着場の工事が進んでいる。(撮影:穂高健一、12月5日)
【PJ 2006年12月09日】− 首都圏に住む住民は、関東大震災の大被害から、『いずれ、東京にも大地震』という潜在的な恐怖を持つ。地震発生と同時に、大津波が東京湾から襲ってきたならば、どの程度の被害が出るのか。どうしたら自分は助かるのか。東京下町に住むもので、津波や高潮に無関心な人はまず皆無に近いだろう。

 東京都東部地区には隅田川、中川、綾瀬川などが流れる。もともと地盤が軟弱なところ。そのうえ、昭和の高度成長期には地下水がくみ上げられ、地盤沈下が進行し、満潮ともなると、海の水位よりも低くなる。江戸時代から洪水や高潮、内水氾濫の被害をくり返してきた。戦後だけをみても49年のキティ台風、47年のカスリーン台風、58年の狩野川台風では大きな水害を出した。

 東京都は主要河川の高潮や洪水対策から、57年から75年の短期に防潮堤や護岸の治水施設をつくった。それはコンクリートの直立堤防(通称・カミソリ堤防)だった。この堤防には問題がある。堤防が一カ所でも決壊すれば、川の水位が下がるまで2日でも、3日でも激流がいつまでも住宅地に襲いつづけることだ。他方で、ふだんの生活のなかにおいて街と河川とを分断し、都民を川から遠ざける結果を招いた。

 スーパー堤防は、直立型のカミソリ堤防よりも、盛り土の緩傾斜面が数十メートルと長いのが特長。地震に強く、高潮や洪水などで、河川の水が堤防を越えても、堤防が決壊することがなく、災害時の復旧が早い。他方で、川辺にテラスを作ることによって日常生活のなかで、住民が水に親しめる、親水性が生まれてくる。

 東京都は85年から『スーパー堤防整備事業』に着手してきた。隅田川は海抜ゼロメートル地帯(A.P.±0.0m)(APとは荒川工事基準面)を流れるだけに、最優先の事業だった。カミソリ堤防により、江戸時代から親しまれた庶民文化の『隅田川の情緒』が遮断されていた。スーパー堤防の完成で、花火大会の復活、早慶レガッタの復活、住民が川辺で憩う情緒がもどりはじめたのだ。(東京都建設局HPの部分引用)

 一級河川の中川は東京・葛飾区の中央を突き切ってながれる。住宅地の地盤高は(AP+2.0の高さで満潮時には川の水位(A.P.+2.1m)よりも低くなる。東京湾から約8キロ上流には、川が蛇行する『七曲』と呼ばれる、極度のヘアピンになった地区がある。この『七曲』に、高潮や津波が東京湾から川を逆流するときは、下流にある上平井水門により、高潮・津波が遮断されるが、大地震のことも考慮し、より安全なスーパー堤防化が進められている。

 東京都建設局は02(平成14)年11月から『中川(東立石地区)スーパー堤防事業』を着手した。発注者は東京都江東治水事務所の高潮工事課だ。このたび最先端技術の工事現場を見学させてもらうことができた。【了】

■関連情報
記者HP:穂高健一ワールド
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 穂高健一【 東京都 】
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