北朝鮮人権週間についての記者会見に出席した家族会の増元照明・事務局長(撮影:佐谷恭)

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「北朝鮮による拉致被害者家族連絡会」(家族会、横田滋代表)などのNGO7団体は7日、東京都千代田区の衆議院第2議員会館で記者会見し、12月10日−16日の「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」(北朝鮮人権週間)に合わせて行うシンポジウムなどの企画の概要を発表した。

 北朝鮮人権週間は、6月に施行された北朝鮮人権法に基づいて実施されるもので、国や地方自治体が北朝鮮による拉致などの人権侵害問題の啓発に努めると定められている。法務省が14日に「拉致問題を考える国民の集い」を日比谷公会堂(東京都千代田区)で開くほか、自治体なども連絡窓口を設けるなどしている。

 家族会の増元照明・事務局長は「今すべきことは、北朝鮮の金正日政権に対して厳しい視線を向けること。7月の北朝鮮によるミサイル実験を受けて日本政府が決めた貨客船“万景峰号”の日本の港湾への入港禁止について、朝鮮総連は人道的な問題としているが、自分たちの権利だけでなく、お互いの人権について考えるべきだ」と話した。

 また、「北朝鮮帰国者の生命と人権を守る会」の三浦小太郎・事務局長は、「朝鮮総連はすでに在日の方々のための団体ではなく、北朝鮮政府の命令で動いている団体だ。北朝鮮に家族がいる一般の在日朝鮮人も、制裁をやむをえないと支持してくれており、朝鮮総連の発言や行動は在日の良識派を代表するものではない」と強く訴えた。【了】

9日 午後6時講演会「どこへ行く北朝鮮 ―最近の動向」 食糧会館(東京都千代田区)
10日 午前10時シンポジウム「映像とシンポで語る北朝鮮」彩の国さいたま芸術劇場(埼玉県さいたま市)
12日 午前9時半国際会議「北朝鮮人権大使サミット」JICA国際協力総合研修所(東京都新宿区)
13日 午前9時半国際会議「北朝鮮による国際的拉致の実態と解決策」都市センターホテル(東京都新宿区)
13日 午後7時集会「北朝鮮政治犯収容所の解体に向けて」星稜会館(東京都千代田区)
16日 午前10時拉致救出・日米同時集会各地
16日 午前10時北朝鮮向け短波放送「しおかぜ」公開録音陸上自衛隊広報センター(東京都練馬区)
12−18日写真展「拉致被害者、特定失踪者、救出運動」東京都庁(東京都新宿区)


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