NEC代表取締役執行役員社長の矢野薫氏
 日本電気(NEC)は11日より、プライベートイベント「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2008」を開催している。3日間にわたるイベントの初日には、NEC代表取締役執行役員社長の矢野薫氏による基調講演「人と地球にやさしい情報社会を目指して〜お客さまとの共創によるビジネスイノベーション〜」が行われた。

 同氏がNECの2017年までの計画「NECグループビジョン2017」としてあげたのが、「人と地球に優しい情報社会をイノベーションで実現するグローバルリーディングカンパニー」だ。「NEC全体が、短い時間でしかビジョンを考えられなくなっている。10年後のビジョンからこちらを見て、いま何をしないといけないかを考える」というのが10年後を見据えたビジョンを策定した理由だ。

 「現在のNECは、グループビジョンと比べると相当遠い」として、ビジョンを実現するためのソリューションを紹介した。

 まずは、“人へのやさしさの追求”としてパーソナライズサービスをアピールした。「これまでは、“いつでも、どこでも、誰とでも”というユビキタスだったが、これからは“いまだけ、ここだけ、あなただけ”のパーソナライズ」とする。事例としてあげたのは、東急電鉄で行っているIC乗車券とGPS携帯を活用した情報配信。改札にICカードをかざすことでユーザの移動を検知し、携帯電話に情報を配信するというサービスだ。

 また同社が実践している在宅勤務もアピールしている。在宅勤務の対象は2,000人にものぼるが「74%は生産性が向上した」というほどの成果が出ており、今後は本社勤務の全社員に拡大する計画だ。ここではシンクライアントを採用し、仕事の情報をUSBメモリなどのストレージに書き込んだり、印刷ができないようになっている。

 「地球への優しさへの追求」だが、1990年と比較して2006年のオフィスからの二酸化炭素の排出量は39.5%も増加している。京都議定書による「6%削減は遠い数字になっている」という状況だ。

 NECは「システムのグリーン化」を提唱し、省エネ化を進めたデータセンター「REAL IT COOL PROJECT」をあげた。「プラットフォームそのものを省電力化する」という考え方で、2012年までに50%の消費電力を削減する計画だ。

 最後に同氏は、「NECの中で大事なことは何か」として、「イノベーションへの情熱」「セルフヘルプ」「コラボレーション」「ベタープロダクト、ベターサービス」の4つをあげた。特に「イノベーションが一番大事だと思っている。若い人たちや海外の事業所など、社長から離れた遠い人たちから始まるだろう」と期待を寄せた。

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