野菜は11月に暴落、年末年始は大暴騰か?
2006年11月26日13時22分 / 提供:PJ
首都圏の各スーパーマーケットでは、野菜の安売りが続いている。都内のある大手スーパーではレタス、キャベツ、ブロッコリー、チンゲン菜、ほうれん草など『78円均一セール』を実施。さいたま市の中堅スーパーでは2時間のタイムサービスで、キャベツ1玉と大根1本がともに39円という、超特価の販売をおこなっている。
11月に入ってからは野菜の暴落が目立つ。大規模なキャベツや大根の産地では、農家が国の指導の下で、トラクターで成育した白菜や大根をつぶすなど、生産調整に躍起だ。規模の小さな農家は出荷しても経費倒れだからといい、畑に農作物を放置している。
安価な野菜は、消費者にとっては喜ばしい現象。しかし、喜んでばかりいられないようだ。12月半ばから年度末にかけて、正月商材の野菜が暴騰する可能性が高くなる、という見方があるようだ。
今回の価格の下落は、農家が野菜の耕作面積を拡大させて、野菜を作り過ぎたわけではない。今年の秋は日照が多く、気温が高かったことが原因のようだ。
「12月に出荷予定の野菜の生育が早まり、前倒しの収穫になっただけです。余分に耕作した野菜ではありません」と語ってくれたのは、群馬県太田市の生産農家の長谷川さん(男性)だった。
12月野菜が早々と市場に出てきた。他方で、気温の冷え込みが弱く、鍋物の商材が売れない。それが重なり合って『豊作貧乏』とよばれる暴落になったのだという。
農家は例年Xmasから年末、正月にかけて2週間ほど農事を休む。青果市場が開くのが1月5日。この間は収穫しない。「どこの農家もそれを前提にした、作付け計画をおこなっています。つまり、年末と正月をはさんだ2週間は野菜が取れない、空白ゾーンです」と教えてくれた。12月収穫予定の野菜が前倒しになれば、『空白ゾーン』もスライドして前倒しになる。
「来月は、農家は収穫したくても、それができる野菜がありません。年内ものの野菜はもう出てきませんよ」と話す。空白ゾーンから、野菜が逼迫し、値上がりは必至らしい。
「いまは雑煮やおせち料理につかう正月商材の野菜を、トラクターでつぶしているようなものです。そのツケが来月に入ればやってきます」と語る。そこに便乗値上げ、思惑などがからめば、価格は一段と跳ねあがるだろう。
「いまから種まきをしても、どんなに早くても収穫期は1月末か2月になります。そのうえ、積雪や霜でやられやすい。もう遅い」と話す。となると、頼みの綱は輸入野菜だ。
連年ならば、野菜が値上がりすれば、緊急輸入で対応できた。ポジティブリスト制度が07年4月から実施されてからは、状況が違ってきた。輸入時における野菜の残留農薬の検査体制が厳しくなったのだ。違反食品は販売禁止。輸入業者が違反をくり返せば、営業停止に及ぶ。
今年はポジティブリスト制度から、中国野菜の輸入が大ブレーキになった。長ネギ、玉ねぎ、椎茸などは輸入が止まり、いまや国産品が主流で、一年中高値が続いているのだ。
野菜が暴騰しても、緊急輸入には限界がある。となると、消費者は年末に、超高値の野菜を買わざるを得なくなる。おせち料理には野菜が減り、お雑煮にはほうれん草がほんの少々になるかもしれない。同時に、前月にはトラクターで野菜をつぶしていたことがウソのように思えるはずだ。
早ければ12月初旬から、野菜相場の反発。年末ごろには大暴騰になる可能性が高い。
■関連情報
記者HP:穂高健一ワールド
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11月に入ってからは野菜の暴落が目立つ。大規模なキャベツや大根の産地では、農家が国の指導の下で、トラクターで成育した白菜や大根をつぶすなど、生産調整に躍起だ。規模の小さな農家は出荷しても経費倒れだからといい、畑に農作物を放置している。
安価な野菜は、消費者にとっては喜ばしい現象。しかし、喜んでばかりいられないようだ。12月半ばから年度末にかけて、正月商材の野菜が暴騰する可能性が高くなる、という見方があるようだ。
今回の価格の下落は、農家が野菜の耕作面積を拡大させて、野菜を作り過ぎたわけではない。今年の秋は日照が多く、気温が高かったことが原因のようだ。
「12月に出荷予定の野菜の生育が早まり、前倒しの収穫になっただけです。余分に耕作した野菜ではありません」と語ってくれたのは、群馬県太田市の生産農家の長谷川さん(男性)だった。
12月野菜が早々と市場に出てきた。他方で、気温の冷え込みが弱く、鍋物の商材が売れない。それが重なり合って『豊作貧乏』とよばれる暴落になったのだという。
農家は例年Xmasから年末、正月にかけて2週間ほど農事を休む。青果市場が開くのが1月5日。この間は収穫しない。「どこの農家もそれを前提にした、作付け計画をおこなっています。つまり、年末と正月をはさんだ2週間は野菜が取れない、空白ゾーンです」と教えてくれた。12月収穫予定の野菜が前倒しになれば、『空白ゾーン』もスライドして前倒しになる。
「来月は、農家は収穫したくても、それができる野菜がありません。年内ものの野菜はもう出てきませんよ」と話す。空白ゾーンから、野菜が逼迫し、値上がりは必至らしい。
「いまは雑煮やおせち料理につかう正月商材の野菜を、トラクターでつぶしているようなものです。そのツケが来月に入ればやってきます」と語る。そこに便乗値上げ、思惑などがからめば、価格は一段と跳ねあがるだろう。
「いまから種まきをしても、どんなに早くても収穫期は1月末か2月になります。そのうえ、積雪や霜でやられやすい。もう遅い」と話す。となると、頼みの綱は輸入野菜だ。
連年ならば、野菜が値上がりすれば、緊急輸入で対応できた。ポジティブリスト制度が07年4月から実施されてからは、状況が違ってきた。輸入時における野菜の残留農薬の検査体制が厳しくなったのだ。違反食品は販売禁止。輸入業者が違反をくり返せば、営業停止に及ぶ。
今年はポジティブリスト制度から、中国野菜の輸入が大ブレーキになった。長ネギ、玉ねぎ、椎茸などは輸入が止まり、いまや国産品が主流で、一年中高値が続いているのだ。
野菜が暴騰しても、緊急輸入には限界がある。となると、消費者は年末に、超高値の野菜を買わざるを得なくなる。おせち料理には野菜が減り、お雑煮にはほうれん草がほんの少々になるかもしれない。同時に、前月にはトラクターで野菜をつぶしていたことがウソのように思えるはずだ。
早ければ12月初旬から、野菜相場の反発。年末ごろには大暴騰になる可能性が高い。
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パブリック・ジャーナリスト 穂高 健一
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