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家庭ゴミ収集、零細事業者に感謝を!

家庭ゴミ収集、零細事業者に感謝を!
水戸市の県開発公社ビル会議室で開かれた茨城県環境保全協会の会議風景。この日の勉強会は事業者としての初歩的学習が主であった。11日、水戸市内で。
【PJ 2006年11月13日】− 毎日のように出る大量の家庭ゴミ(一般廃棄物)は、一体どう処理されているのだろう。言葉の上では「ゼロエミッション」が浸透。分別収集も定着し、不要包装材は忌避されるようになった。とはいえ、国内年間5500万トンにも上る大量のゴミ処理はどの家庭でも困惑する課題、「ゴミ出し亭主」の役割も当分減りそうにはない。だが、ゴミ収集の実態を説明する資料は明らかにされず、家庭の会話も玄関から出るまでの話。焼却される、埋め立てられる、資源ゴミとして再利用される…その程度が世の常識のようだ。

 11日午前、PJ今藤は茨城県環境保全協会から招かれて講演を行った。協会の主務は一般廃棄物、し尿処理業者等の育成指導。事務局から提示された講演議題は、「企業に於ける接遇訓練と安全管理」である。あまりにも議題が初歩的過ぎると思ったので、事務局長神永弘氏(66)に質問した。「いや、基本の確認が必要な業界なのだ」という返答だったが、当日まで疑問は解けなかった。

 茨城県の場合、現在83社のゴミ収集業者が存在、297万県民、105万世帯から排出される家庭ゴミのほとんど(久慈郡大子町のみ町営収集)をカバーしている。事業者の総てが市町村長の代行、つまり行政サービスの民間委託というスキームになっている。安全管理の指導徹底は厳しく、罰則規定は生半可ではない。協会理事長の手塚保夫氏(70)は温和な顔に笑みを浮かべながら、「以前はヤンチャな業者も多かった。だが今ではスキルを磨き、サービス業の意味を理解しているつもり」と控えめに語る。

 少ない人手をフルに活用し、役所からの厳しい管理監督に耐え、猛暑も厳寒も戸外での実務だ。分別されているとはいえ、「取り扱い品目」は雑多な家庭ゴミ、決して羨ましがられる業種ではない。だが、日本国内にあって、待遇改善を要求する「ゴミ収集スト」など聞いたことがない。アメリカでも、ドイツでもフランスでも、およそ先進諸国での「ゴミスト」など常識、スト突入中は町中がゴミ屋敷化する。ニューヨークにはゴミ専門の警察官がおり、拳銃片手にゴミ袋の点検まで行うという。

 実はゴミ収集事業者のほとんどが従業員数2−3人、「家内制経営」なのである。行政からの指導は小規模事業者の合併促進になる。さらに事業拡大を狙う大手事業者が虎視眈々と新規事業進出を模索し、海外事業者からの参入要請も気になるところ。PJの提案を聞く零細事業者たち、自分の置かれる立場に不安を感じていたのであった。

 この日の講演は業界への応援に変わった。「小さくてもいい。立派な仕事を続けてほしい」、PJはこう強調した。この業界は閉鎖的という批判されても、業者の実態は世間に届かない。せめて協会へわが事業の行方を付託するしなかない。熱心な受講風景はそこが原点だった。明るい挨拶。清潔な服装。始業点検、それもアルコールチェックまでの初歩的事業スタンスを徹底したかったのだ。日々のことながら気がつかない家庭ゴミ収集システムは、近来稀なる行政と零細事業者とのコラボレーションであった。恐らくは茨城以外の都府県自治体も同様であろう。

 今日お宅の近くでゴミ収集の方に出合ったら、一言でいい、「有難う、毎日大変ね」と声をかけて欲しい。汚職にまみれる県知事、ウラ金を私用する役人、強盗を働く警察官…ゴミ収集は零細事業者で充分なのだ。ダメ公務員よりはるかに素晴らしいゴミ収集事業者たち。彼らの仕事に感謝の拍手を贈ろうではないか。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 今藤 泰資【 茨城県 】
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