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二階俊博国会対策委員長に問う(上)

【PJ 2006年11月07日】− 自民党二階俊博国対委員長が5日のNHK「日曜討論」で、中川昭一政調会長や麻生太郎外相の核保有の議論容認に関し「誤解を招きかねない発言を何度もすると任命権者の責任が問われかねない。発言を慎むべきだ」と自制を求めた。度々の自粛要請に拘らずこの3日に佐賀市の講演で中川政調会長が「(北朝鮮の軍事)能力も日々充実しているとするならば、平和と安全をどう守っていけばいいのか、核も含めて、なぜ議論しないのか」と重ねて発言し続けていることなどに対するものであろう。

 二階委員長は「非核三原則は国是であり」、誤解を招く発言は慎むべきであると言った。民主党をはじめとして「閣内不一致」と一斉に非難の声をあげており、スムースな国会運営に責任を持つ国対委員長としての気持ちは、確かに分からぬではない。わが国が掲げる「非核三原則」は唯一の被爆国としてもちろん世界に誇れるテーゼであり、その精神を世界に向けて発信し続けていく使命があることもよくわかる。

 しかし、二階氏の言葉もまがうことのない自民党の要職にある議員の発言である。野党が批判するのとは、おのずからその意味合いと重みは異なってくる。政治家の最も重要な責務が「国民の生命と財産を守る」ことにあることは論をまたない。政権党の要職にある政治家が、国家の安全保障に重要な係わりをもつ核兵器保有の「議論」すら控えろという不見識と言論弾圧に、わたしはこの国の平和ボケと「安全保障」に対する無警戒さが度し難い水準にまできていることを感じてしまう。

 そもそも「非核三原則」とは、1967年12月の衆議院予算委員会において、当時の社会党成田知巳委員長が返還の決まった小笠原諸島への核兵器再持ち込みにつき問い質し、時の佐藤栄作首相がわが国は「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」という三原則を示したのが始まりである。当時の国民の核アレルギーを強烈に意識した答弁であったと言えよう。

 しかし、その時代に、日本に核攻撃を受けるかも知れぬという懸念があったかといえば、それはなかった。非核三原則は、逆に核保有国たる加害者(米国)の核攻撃に、結果として加担することの懸念に対し国民が大きく反発した結果の産物である。【つづく】

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パブリック・ジャーナリスト 野田 博明【 東京都 】
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