小泉純一郎氏が、残したもの。
2006年10月31日08時19分 / 提供:PJ
拡大して留まることが出来ない、高校の単位未履修問題。まだ、その姿を明確には現してはいないが、格差の問題。とくに、税制や保険の制度改革で生み出した高齢者や障害者の「弱いもの」へのいじめとも言える構造的問題。外交的には、東アジア外交。党内的には、郵政造反議員の復党問題。数え上げればまだまだあるであろう。
小泉政権は、自民党をぶっ壊すという目的で、「自由」民主党の「自由」の定義を、他に迷惑をかけないのならば「思うまま」の無責任体制、目的のためならば手段を選ばないことでよいという体制をつくり、残してしまっている。
今回の単位未履修は、高校がその進学率を上げるための手段として、進学してしまえば誰に迷惑かけるのではないから、やってしまったことで、そこに悪意は存在しない。このことと、まったく同じことが、社会保険事務局で起った保険金免除問題だ。納付率の数字を上げるための分母の操作として申請免除の本人申請の代行をしてしまっただけの構造で、そこで直接的迷惑が掛かる人は存在しない。法律的な問題は残るとしても。
そこには、常に数字で判断される構造がある。これは、小泉政権でよく使われたマスコミの電話調査による支持率の数字のつくり方と同じなのだ。1000人の対象者をランダムに抽出して、アンケートを行う。その解答率は、大体60%前後だ。この60%の解答率の解答結果ででた数字が70%だと、その無回答の数字を全く無視して、支持率70%と発表するのである。70%という数字に幻惑されてしまうが、その現実は、1000人の60%の70%で、数字で言えば420人、1000人に対しては42%の支持しかないのが現実なのだ。これは、無回答者の存在を考えない分母操作の方法でしかない。数字のトリックである。
小泉政権下の施策の多くにこの手法が見られ、数字を作り出すことが簡単な部分を操作することに終始したようだ。それが、優遇税制の廃止であったり、医療保険の改正であったり、障害者自立支援法のような悪法の制定等での、制定時に物の言えない弱者(本当の意味での弱者の代表といえる国会議員は、一人もいないし、官僚にその現実を理解している人もいない、事前に意見など聴取されることはなどまったくない)の切り捨てでしかなかったのだ。
数字のトリックは、矛盾を生まない。現象として内部告発によって出てこない限り問題とされない。収支のバランスがとれていれば、帳簿の細かい部分まで点検することがないように、すぐ判る問題ではない。そこが、恐ろしいことなのだ。現象として、未だ現れていない問題は、高齢者の問題がある。年金問題のみでなく、優遇税制の廃止による課税所得の増加によって、住民税・所得税・国民保険税等の税負担の増加、医療保険の変更による負担の増加、減る年金と、高齢者等の生活が直接的に打撃をうけている現実が存在している。それは、単に高齢者のみの問題ではない、障害者とて同様だ。
出来ないもの(弱いもの)が、おちこぼれても当然の格差社会は、目に見える「地獄」として徐々にその姿を現しつつある。数字が全てのこの社会を、人間的に貧しくても心豊かに生きられる社会になれば、それはきっと「美しい国」であると、思えるのだが、どうもそれは期待できるものではないようだ。【了】
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小泉政権は、自民党をぶっ壊すという目的で、「自由」民主党の「自由」の定義を、他に迷惑をかけないのならば「思うまま」の無責任体制、目的のためならば手段を選ばないことでよいという体制をつくり、残してしまっている。
今回の単位未履修は、高校がその進学率を上げるための手段として、進学してしまえば誰に迷惑かけるのではないから、やってしまったことで、そこに悪意は存在しない。このことと、まったく同じことが、社会保険事務局で起った保険金免除問題だ。納付率の数字を上げるための分母の操作として申請免除の本人申請の代行をしてしまっただけの構造で、そこで直接的迷惑が掛かる人は存在しない。法律的な問題は残るとしても。
そこには、常に数字で判断される構造がある。これは、小泉政権でよく使われたマスコミの電話調査による支持率の数字のつくり方と同じなのだ。1000人の対象者をランダムに抽出して、アンケートを行う。その解答率は、大体60%前後だ。この60%の解答率の解答結果ででた数字が70%だと、その無回答の数字を全く無視して、支持率70%と発表するのである。70%という数字に幻惑されてしまうが、その現実は、1000人の60%の70%で、数字で言えば420人、1000人に対しては42%の支持しかないのが現実なのだ。これは、無回答者の存在を考えない分母操作の方法でしかない。数字のトリックである。
小泉政権下の施策の多くにこの手法が見られ、数字を作り出すことが簡単な部分を操作することに終始したようだ。それが、優遇税制の廃止であったり、医療保険の改正であったり、障害者自立支援法のような悪法の制定等での、制定時に物の言えない弱者(本当の意味での弱者の代表といえる国会議員は、一人もいないし、官僚にその現実を理解している人もいない、事前に意見など聴取されることはなどまったくない)の切り捨てでしかなかったのだ。
数字のトリックは、矛盾を生まない。現象として内部告発によって出てこない限り問題とされない。収支のバランスがとれていれば、帳簿の細かい部分まで点検することがないように、すぐ判る問題ではない。そこが、恐ろしいことなのだ。現象として、未だ現れていない問題は、高齢者の問題がある。年金問題のみでなく、優遇税制の廃止による課税所得の増加によって、住民税・所得税・国民保険税等の税負担の増加、医療保険の変更による負担の増加、減る年金と、高齢者等の生活が直接的に打撃をうけている現実が存在している。それは、単に高齢者のみの問題ではない、障害者とて同様だ。
出来ないもの(弱いもの)が、おちこぼれても当然の格差社会は、目に見える「地獄」として徐々にその姿を現しつつある。数字が全てのこの社会を、人間的に貧しくても心豊かに生きられる社会になれば、それはきっと「美しい国」であると、思えるのだが、どうもそれは期待できるものではないようだ。【了】
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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 鈴木 修司
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