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ネット時評:安倍政権で「日はまた昇るか?」(4)

2006年10月13日06時38分 / 提供:PJ

pj
(4)後継者安倍新首相は何を「継ぐ」べきなのか。
(3)からのつづき。21世紀政策研究所は、「リスク制御」を柱に据える、という政治価値観の転換こそ小泉遺産であり、新政権が継ぐべき価値観だとしている。なぜなら「(経済)価値の再配分」、その裏を返した「費用負担の配分」の発想ではもはや立ち行かない次元の登場が、前回「中国経済時評」指摘の人口減少社会到来の含意だからだ。減少時代はそもそも「配分」すべき、また「負担」の源泉となる「(経済)価値」が規模縮小する。

・政治再設計で成長確かに〜柱は「リスク制御」
http://www.21ppi.org/japanese/message/200609/060928.html

 加えて人口減少の後景にある高齢化社会の到来は、「標準世帯」を変容させた。子供のいる夫婦世帯はもはや過半数を占めていない。「標準」喪失の時代がきている。国民皆年金と国民皆保険は「悉皆」をその象徴としており、「悉皆」こそが55 年体制=戦後の保守政治の果実であった。この「悉皆」からの離脱が「標準」喪失時代の課題である。 そこではリスク分散の「保険」の発想が重要になってくる。政治関与は、「配分」から「リスク制御」にシフト、ないし絞りこんでいかなければならない。

 ちなみに、トヨタなどが創設しようとしているシンクタンクの初代理事長には、21世紀政策研究所理事長を務める田中直毅氏が就任する。

 似たようなことを、自由と市場の切り口から整理したのが、経済産業研究所。「市場経済」を手段としてのみ捉える発想からは、人口減少、「標準」喪失という「構造変化」が生じている社会への、真の処方箋は創れない。小泉政権は、市場経済システムを「手段」ではなく、政権が目指すべき「価値」であると、暗黙に宣言した戦後初の政権だった。この後を受けた新政権は、自由の土台としての「市場経済」建立に身を捧げるべきだ、とする。

・新政権が目指すべき改革の継承とは何か−自由の土台としての市場経済
http://www.rieti.go.jp/jp/papers/contribution/kobayashi/39.html

 確かに市場メカニズムは、決して完璧ではない。ホリエモン事件は記憶に新しい。だが完璧でないからという理由だけで「手段」視してよいのだろうか。「市場は最悪の経済制度だ。試されてきた他の制度を別にすればね」。チャーチルにならってそう言ってみよう。 1947年11月11日、英国下院でウィンストン・チャーチルは言ったものだ。「実際のところ、民主主義は最悪の政治形態と言うことが出来る。これまでに試みられてきた民主主義以外のあらゆる政治形態を除けば、だが」。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 神宮司 信也

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