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ディープインパクトが与えたインパクトとは?

【PJ 2006年10月12日】− 11日、ディープインパクトが年内で引退すると日本中央競馬会は発表した。NHKでは午後7時のゴールデンタイムに池江泰郎調教師の記者会見までご丁寧にも放映。小耳に入る話ではこのウマ、昨年の皐月賞とか日本ダービーや菊花賞を独占。今年の春も天皇賞で優勝。最近パリの凱旋門賞では3着に終わったらしい。

 「らしい」というのはわたしが競馬に無関心だからである。競馬フアンの数は増え、ヤングにも女性にも人気が出たと聞くが、門外漢には“たかがウマの競走"でしかない。それは秋葉原に出没するアキバ系の若者を見る目に似ている。当人たちは真面目でもハタ目にはウマに狂う「オタク」の群れということになる。JRAからも当の競馬フアンからも非難囂々だろうが、都会や地方競馬のある都市周辺以外では競馬フアンはさほど多くないのである。

 茨城県美浦村にあるJRAのトレセン関係者は都内に居を構える人が多いそうで、少なくともわたしの周囲に競馬を話題にする友人は多くない。にも拘わらず大手メディアと熱狂的ファンたちが、なぜウマ一頭に狂奔するのかといえば、理由は簡単。メディアにとっては有力ビジネス。読者と視聴率向上にはうってつけの材料だろうし、数少ない公認賭博はウサのはけ口なのだろう。わたしはメディアや大企業の関係者に競馬フアンが多いのを熟知している。

 若い競馬フアンはメディアの“尻馬”に乗りやすい。つまりTBSにおける「亀田興毅騒動」と同じ構図。引退後のディープインパクトは種牡馬になるという。池江調教師と騎手武豊がいくら悲しんでも、ウマには経済効果を期待しただけ。競争馬の末期はと場での処分。その一方連敗を続けたハルウララは引退後、馬主の思いやりによってオアフ島ハワイカイで余生を永らえることになったという。食用になる不安はマッタクなくなったのである。

 ウマとヒトを比べて申し訳ないが、同日現役引退を表明した阪神タイガースの片岡篤史内野手の話題に沈黙を守る大手メディアには苦言を呈したい。アマ時代にPL学園高校での春夏連覇。同志社大学では4番バッターとして大活躍。日ハム時代には小笠原道大内野手を育て、怪童松坂大輔投手をカモにした有名選手の引退を伝えるメディアは少ないのである。

 わたしは競馬フアンではない。阪神タイガースフアンでもない。ただパリ凱旋門賞に一喜一憂したというNHKを初めとする“たぐいまれなるメディアの狂奔”にはいささか恐怖を覚えたものだ。その様は他でもない北朝鮮への制裁強化に一致団結する国内外の機運とよく似ている。批判精神を置き忘れたメディアには“深いインパクト”を与えねばならない。自分の価値観で他を認識してはならないということである。そう言いたかったからウマの話を持ち出した。ウマに恨みはない。【了】

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※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 今藤 泰資【 茨城県 】
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