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花火大会で「ゴミは持ち帰らずに!」=秋田・大曲

花火大会で「ゴミは持ち帰らずに!」=秋田・大曲
第80回全国花火競技大会にて、秋田・大仙市大曲で8月26日。(撮影:北島 要子)
【PJ 2006年09月19日】− 先月8月26日(土)に、秋田県大仙市大曲にて開催された「第80回全国花火競技大会」。今年は節目を飾るにふさわしい、好天に恵まれたイベントとなった。記者は、出身地の関係もあって幼い頃から毎年足を運んでいるのだが、回を重ねるごとに知名度は上がり、それに伴い観客数も伸びつづけ、今では、桟敷席を取るために10日間から1週間程度テントを張って並んでいる人々の姿が、毎年地元ローカル局のニュースに映し出されるのが恒例となっているほどだ。

 そんな記者の出身地でもある大曲の一大イベントについて、数年前から不思議に思っていたことについて大曲商工会議所にメール取材を試みた。疑問に思っていたこととは、会場にてアナウンスされる「ゴミは持ち帰らずに、会場の指定場所に廃棄していくように」とのアナウンスである。

 こういったイベント会場であれば、どちらかというと「自分で出したゴミはできるだけ持ち帰り、会場である河川敷を汚さない」という考えが適切なのではないか?と思ってしまうのだが、今年も大会終了後には「ゴミは持ち帰らず、会場の指定場所に廃棄する」よう、徹底したアナウンスがされていた。

 それは何故なのか。そもそも、このゴミについてどうするかという方向性については、七年程前にさかのぼる。七年程前に「自分のゴミは持ち帰る」ようアナウンスをしたところ、確かに会場内のゴミは少なくなったものの、会場周辺の土手を越え、市内のあちらこちらに投げ捨てられたゴミの山が出来上がったため、片付けるのに莫大な経費と資金がかかったという経緯があったのだそうだ。

 その改善案の試みとして、翌年には会場内にゴミ箱を設置し桟敷席などにゴミ袋を配布したところ、花火の翌日一日で九割ほどのゴミを片付けるという非常に大きな効果をあげ、これ以降は「ゴミを持ち帰らない」ようPRをしているのだということであった。

 確かに、桟敷席には数年前から番号等を記した紙とともにゴミ袋がいっしょに置かれており、なかなか気が利くな、と思っていたのは事実であるが、そういった背景があってこのような方法をとったということは今回初めて知った。

 昔のように地元やその近辺からの観客だけならまだしも、今では、便利になった交通の便も手伝って県外あらゆるところから観光なども兼ねての観客が増え、今年はおよそ75万人が足を運んだとされる。大仙市の人口は9万人弱(06年4月現在)であるから、普段の人口のおよそ8倍。それだけの人が一時的にとはいえ集中すれば、ゴミの量とて大変なものだろう。そう考えてみると、確かにゴミを一箇所にまとめたほうが処理の効率はあがる。

 会場内のゴミ箱についても、ある程度の間隔で複数設置されているので探す手間がほとんど無い。桟敷席についても各席の手すり近くを探せば必ず手近な場所にあるため、探すのが面倒くさいからその辺に破棄するといった気持ちが起こりにくい。

 あの「ゴミを持ち帰らない」というアナウンスについては、ゴミの片付けの為の経費や時間も節約できたのだろうが、地元の人々のゴミに対するストレスなども解消できたのではないかと考えると、多くの良い結果を生んだ考え方である。

 毎年、反省を活かして改善を続けてきている「全国花火競技大会」。今年度は、特定のエリアの入場制限や中央入り口階段付近の一部を有料化することで、混雑緩和と安全の向上を図った。そういった取り組みの根底には「事故の無い安全な大会を目指す」という、主催者としての、あたりまえであるが忘れてしまいがちな基本の部分がしっかりと根付いているからなのだろうと感じた。

 来年の第81回大会について観覧を予定されている方々は、くれぐれもゴミを持ち帰らず、会場の指定場所に廃棄してくるよう心掛けていただきたい。【了】

■関連情報
大曲商工会議所
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 北島 要子【 秋田県 】
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