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「ニューヨークリポート」ハーレムvol.3

「ニューヨークリポート」ハーレムvol.3
ハーレムでは老若男女外でハングアウトするのが伝統。(撮影:工藤明子)
【PJ 2006年09月16日】− 【NY発】「ニューヨークリポート」ハーレムvol.1に書いたが、買い物客でごった返していたレイバーデイの週末には見えなかったハーレムの影の部分が、夜になると顔を覗かせた。14日夜、ニューヨークの初の試みとなる10月のヒップ・ホップ・マンスに一時的にオープンするヒップ・ホップ・ミュージアムの資金集めのパーティに出席した。会場は先日紹介したビッグ・アップル・ジャズのすぐそばの「Zip Code」。踊れるフロアとDJブースのある、日本にはないスタイルの大人向けのクラブである。

 今回の企画を立ち上げたGAC(The Global Artists Coalition)は、4900万ドルを集める予定で、会場には既に25万ドルの大口の寄付の小切手を引き伸ばしたパネルが飾られていた。集まった人々は99%が黒人。そうでないのは私と、市の職員の白人男性のみである。遅い時間になればDana-Dane、Slick Rick、Doug E、Fresh、VJ Ralph McDanielsなどのゲストが来場するという事だったが、慣れないハーレムであまり遅くなってもいけないと思い、今回お世話になっているエイドリアン・スミスさんと一緒に10時過ぎに帰る事にした。彼女はハーレム・ヒップホップ・ツアーを主宰しているのだが、それについては項を改めるとして、ミッドタウンよりはるかにうす暗いハーレムの夜を135丁目の地下鉄駅まで歩く途中、アパートの前の階段に座っている少年達が「ねえ、どこ行くの?」とエイドリアンに声をかけて来た。彼女はそれには答えず、苦笑いしてこう言う。

 「問題よね、中学生や高校生の男の子がああやって夜、ぶらぶらストリートにハングアウトする(たむろする)のは。勉強するか寝ていなくちゃいけないのに」。日本でも少年がコンビニの外にたむろしたり、繁華街で補導されたり、問題はあるとの私の言葉に「問題の質が違うと思う」と日本に3年滞在した経験のある彼女が言う。

 「日本だったら周りはほとんど日本人。どう振る舞うべきか規範があるし、自然に身につく。子供はここに比べればずっと親や年長者を尊敬しているから言う事も聞く。でもハーレムには片親が多く、仕事で忙しくて子供にかまう時間がない。ロールモデルとなるべき大人の男がストリートでハングアウトしているのを見て自分も真似るようになる。親が若すぎてどう躾をしたらいいかわからないケースも多いのよ」と彼女の口調は暗い。

 地下鉄に乗ると、目の前に3才ぐらいの子供を連れた10代と見まごうカップルがいた。高校生のようなカジュアルな服装をした母親はピザを頬張っている。(ね?私の言いたい事、わかるでしょ?)と言いたげに、エイドリアンが目配せした。【つづく】

■関連情報
ヒップホップ・ミュージアム情報
場所ハーレムのマジック・ジョンソン劇場内「The Museum and cultural center」日時10月12日から17日まで。内容 ヒップホップの曲やダンス、文化の紹介

エイドリアンさんはヒップホップミュージシャンと直接コンタクトできるHarlem Hip-Hop Toursを主宰している。
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 工藤 明子【 東京都 】
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