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秋の味覚が勢ぞろい、東京の大手スーパーにて

秋の味覚が勢ぞろい、東京の大手スーパーにて
東京都内のスーパーでは、秋の味覚の果物が多種多様にならぶ。12日。(撮影:穂高健一)
【PJ 2006年09月14日】− 東京都の大手スーパーの店内で、「食べたい」「おいしそう」という女性のにぎやかな声が聞こえた。振りむけば、秋の果物が豊富に並ぶ平台のまえで、三十代の主婦たちが品選びをしていた。あまりにも秋の果物が多すぎて目移りしているようだ。

 秋の味覚の代表は梨、ブドウ、柿、リンゴなどで、それぞれ産地が違い、品種も多い。ブドウのコーナーでは山梨産の巨峰、甲斐路、ロザリオビアンコ、種のないデラウエア、岡山産の上品な甘さのマスカットがならぶ。

 若い主婦にはピオーネに人気がある。「おしゃれな感じ」という。果物にもファッション性が要求される時代のようだ。梨のコーナーは、福島産・幸水がピークを過ぎたようで、茨城産・豊水がフェイス(幅)を広げている。となりは長く人気がある、鳥取産・二十世紀だった。

 売り場担当者に売れ筋を聞けば、全対比からすればブドウ3割強、梨が3割強。続くのはリンゴが2割弱。「色が真っ赤になってきたから、これから伸びるでしょう」と長野産・サン津軽を指す。

 梨とブドウと、どちらが売れるのかと執拗に質問してみた。「どちらがチラシの特売か、それによって軍配が変わります」と、価格しだいで逆転すると教えてくれた。つまりは、秋の味覚の代表として甲乙をつけがたい果物らしい。

 外観は青みが残っている、早生みかんが店頭に出てきた。宮崎産・極早生みかん、長崎産・グリーンハウスみかん、佐賀産・ハウスみかんとならぶ。みかんの需要はまだ1割未満らしい。彼岸の供え物は豊水梨、巨峰、みかん。このあたりから、みかんの需要が伸びてくるようだ。「秋の運動会、紅葉の行楽には、みかんは手軽に持っていきやすいし、一気に伸びてきます。これからですよ」と見通す。

 奈良からは平種柿が入荷していた。売り場担当者の説明では、ことしの柿の入荷はすこし遅れ気味だったという。ちょっと淋しいのが、夏には風靡(ふうび)した桃、スイカが押しやられ、縮こまっていることだ。

 イチジクがないので、どうしました、と聞いてみた。「むずかしい商品なんです」。関西の産地から昨日入荷したイチジクが完熟しすぎて、売り物にならなかった。その日のうちに、全部が廃棄処分になったという。農家のひとが丹精込めて作ったイチジクなのに、消費者の口に一つとして入らないのは悲しいかぎりだ、と同情してしまった。

 安くして売れないの、と突っ込むと、「完熟した果物は腐っていると、お客さんから苦情がやたら来るんです。都会の消費者は木の枝で熟した味が判ってない。見た目で判断して、柔らかいと腐っているというんです。柿などもそうです」。自分は田舎育ちだから、本当のおいしい果物の味はわかりますけどね、と担当者がつけ加えていた。

 数多くの都会人は、出はじめの果物の味しか知らないようだ。それは悲しいことだ。他方で、農家の出荷の苦労が想像できた。【了】

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記者HP:穂高健一ワールド 
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 穂高健一【 東京都 】
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