日本の“現代豆本”が国際コンペで初受賞!
2006年09月10日16時36分 / 提供:PJ
米国に本拠を置くミニチュアブック協会主催の06年豆本国際コンペ(The 2006 Miniature Book Society Competition)で、日本から出品した幻想小説・豆本『籠込鳥(かごめどり)』(英題:Caged)=赤井都さん・中村高之さん共同制作=が、このほど特別優秀賞を獲得した。このコンペは、毎年3インチ(7.6cm)以内の創作豆本を募集。全世界の応募作品の中から、3点の特別優秀賞を選ぶ。今年はその1点に『籠込鳥』が選ばれた。選考結果発表と授賞式は9月10日、米ミシガン州で開催。
ミニチュアブック協会は1983年、オハイオに設立された国際NPO。豆本とブックアートを追求。コンペ審査基準は、創造性・デザイン・魅力・技術を、印刷・デザイン・画・製本の各要素において判断するもの。
もともと豆本は聖書などを持ち歩くのに便利なように16世紀頃からヨーロッパで作られ、次第に一種の美術品としても製作されるようになったといわれている。現在、世界各地に豆本愛好家がいる。日本での豆本は、江戸時代から「袖珍本(しゅうちんぼん)」などと呼ばれ、小型地図や美術品が作られた。最近は、高性能プリンターの家庭への普及などを背景に、若い女性を中心に、手作りの創作豆本が静かなブームとなっている。
竹と紙、日本の伝統的素材が評価される
国際コンペの例年の応募作には、革やスチールを使った、洋本の歴史を感じさせる重厚感ある豆本が多い。一方『籠込鳥』は竹籠に入った紙表紙の豆本で、まだらに金箔が押され、挿画は木版と、和テイストの斬新な作り。22年間のコンペの歴史で、日本人の受賞は、はじめて。日本の工芸の伝統を踏まえた美意識が国際的にも評価されたことになる。
受賞作品『籠込鳥』の共同制作作業分担は、ストーリー、印刷・製本を赤井都さんが担当し、中村高之さんは、木口木版による挿画と、籠加工を担当(籠は既製品を磨き、台座をつけて加工)した。
赤井さんの作家仲間、黒木りえさんは、「籠にとじ込められているのは鳥ではなく一冊の本です。その本を綴じているオーガンジーのリボンは、そのまま左右に伸びて籠にしっかりと結びつけられており、たとえ籠の扉を押し開けても鳥は、いや本は、外にでることができません。オーガンジーのリボンは銀色にきらきらと光り、まるでこのうえなくやわらかく残酷な鎖のように本をいましめているのです」と解説する。本の形も物語に加担しているというのが、現代豆本の魅力らしい。
赤井都さん(36)は、千葉県市川市在住の主婦。すばる文学賞最終候補など、小説公募予選通過歴多数。5年前から、自作小説を作者自装丁で自主制作を始めた。豆本制作は3年前からで、独学で新しいスタイルを考案している。作品はメディアも注目し、日経MJが1月25日に記事掲載、7月の創作豆本の合同展「マメBOOKS」企画・開催では、7月24日のPJニュースになり、26日にはNHKテレビでもオンエア紹介された。一方、共同制作者の中村高之さんは、1961年生まれ。極小の木口(こぐち)木版画を得意とする。【了】
ミニチュアブック協会は1983年、オハイオに設立された国際NPO。豆本とブックアートを追求。コンペ審査基準は、創造性・デザイン・魅力・技術を、印刷・デザイン・画・製本の各要素において判断するもの。
もともと豆本は聖書などを持ち歩くのに便利なように16世紀頃からヨーロッパで作られ、次第に一種の美術品としても製作されるようになったといわれている。現在、世界各地に豆本愛好家がいる。日本での豆本は、江戸時代から「袖珍本(しゅうちんぼん)」などと呼ばれ、小型地図や美術品が作られた。最近は、高性能プリンターの家庭への普及などを背景に、若い女性を中心に、手作りの創作豆本が静かなブームとなっている。
竹と紙、日本の伝統的素材が評価される
国際コンペの例年の応募作には、革やスチールを使った、洋本の歴史を感じさせる重厚感ある豆本が多い。一方『籠込鳥』は竹籠に入った紙表紙の豆本で、まだらに金箔が押され、挿画は木版と、和テイストの斬新な作り。22年間のコンペの歴史で、日本人の受賞は、はじめて。日本の工芸の伝統を踏まえた美意識が国際的にも評価されたことになる。
受賞作品『籠込鳥』の共同制作作業分担は、ストーリー、印刷・製本を赤井都さんが担当し、中村高之さんは、木口木版による挿画と、籠加工を担当(籠は既製品を磨き、台座をつけて加工)した。
赤井さんの作家仲間、黒木りえさんは、「籠にとじ込められているのは鳥ではなく一冊の本です。その本を綴じているオーガンジーのリボンは、そのまま左右に伸びて籠にしっかりと結びつけられており、たとえ籠の扉を押し開けても鳥は、いや本は、外にでることができません。オーガンジーのリボンは銀色にきらきらと光り、まるでこのうえなくやわらかく残酷な鎖のように本をいましめているのです」と解説する。本の形も物語に加担しているというのが、現代豆本の魅力らしい。
赤井都さん(36)は、千葉県市川市在住の主婦。すばる文学賞最終候補など、小説公募予選通過歴多数。5年前から、自作小説を作者自装丁で自主制作を始めた。豆本制作は3年前からで、独学で新しいスタイルを考案している。作品はメディアも注目し、日経MJが1月25日に記事掲載、7月の創作豆本の合同展「マメBOOKS」企画・開催では、7月24日のPJニュースになり、26日にはNHKテレビでもオンエア紹介された。一方、共同制作者の中村高之さんは、1961年生まれ。極小の木口(こぐち)木版画を得意とする。【了】
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。
パブリック・ジャーナリスト 伊藤 昭一
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