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生きて虜囚の辱めを受けず

【PJ 2006年09月09日】− オーストラリアのブルームにある、日本人墓地が、捕鯨に抗議しての行動によって墓石などが破壊されたという報道が、7日あった。オーストラリアの日本人墓地で、思い出したことがある。桜で有名な、カウラにある日本人墓地だ。9月には、たしか桜祭りが開催される。1944年8月5日、カウラにあった捕虜収容所で日本人捕虜の大脱走がおき、231名が戦って死亡、16名が自決した事件があった。余り知られていない事実である。話は違うが、朝ドラ「純情きらり」でも、いま、戦争後遺症がテーマとなっている。

 カウラの脱走は、ヨーロッパ戦線でのドイツの捕虜収容所からの脱走とは異なり、それは、戦陣訓(1941年1月8日、当時の陸軍大臣「東条英機」が示達した軍人としての行動規範)本訓 其の二 第八の名を惜しむ「恥を知る者は強し。常に郷党家門の面目を思ひ、愈々奮励して其の期待に答ふべし。生きて虜囚の辱を受けず、死して罪過の汚名を残すこと勿れ」の体現であったとも言われている。

 シベリア抑留中や、このような捕虜収容中の戦没者は、当然、靖国の祭神になってはいないだろう。安倍さんの言うところである、国家のためにすすんで身を投じたわけではないから。しかし、戦死ではなくとも、これらの死は国のためではないのだろうか。

 いや、生還しても環境に適応できなった人たちも広く戦争の犠牲者である。これは、ベトナム戦争からの帰還者の問題でアメリカでは大きな問題になっている筈だ。戦争は、してはならない!憲法9条は、日本国民の理想ではなく、世界の理想なのだ。北朝鮮のミサイル問題で、集団的自衛権の問題と憲法改正が強く言われる時がきている。いま、日本が9条を破棄・改正することは、世界から平和を失うことになると考える。

 先に上げた、戦陣訓 本訓 其の一 第一 皇国は、以下のように述べている。「大日本は皇国なり。万世一系の天皇上に在しまし、肇国の皇謨を紹継して無窮に君臨し給ふ。皇恩万民に遍く、聖徳八紘に光被す。臣民亦忠孝勇武祖孫相承け、皇国の道義を宣揚して天業を翼賛し奉り、君民一体以て克く国運の隆昌を致せり。戦陣の将兵、宜しく我が国体の本義を体得し、牢固不抜の信念を堅持し、誓って皇国守護の大任を完遂せんことを期すべし」

 新宮誕生で、万世一系は維持されたようだ。こののち、安倍総理大臣の誕生により、日本は、精神的に大きく変わることになる。はっきり言って、「美しい国へ」の第6章、第7章はその内容が、ひど過ぎるのだ。全体の3分の2以上のページを費やしていることは、世界の強国アメリカとの同盟関係の維持と、定義変えしたナショナリズムの解説でしかない。本当に、これからの日本を考え、未来を語るならば、6章、7章でこの一冊を語る必要がある。それが、本当の意味での「美しい国」つくりになると思うのだが、すべてが、遅いようだ。ゆでかえる、いつかきたみち、このみちは。【了】
※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 鈴木 修司【 愛知県 】
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