柳本ジャパン、“新星”投入も王者ブラジルに屈す/ワールドグランプリ

第1セット序盤、日本は荒木のブロックに竹下の2アタック、“かおる姫”菅山の好レシーブなど「変化とスピード」のバレーでリードを奪う。ブラジルに先に作戦タイムを取らせる好スタートとなったが、王者がここから牙をむく。
ポイントゲッターの荒木を長身ブロッカーがマーク。さらにジャンプサーブで日本のレシーブを崩しにかかり、あっさりと逆転に成功する。だが王者ブラジルに雪辱を期す柳本監督は、第1セットから動く。10−14とリードされた状況でエース大山加奈から小山修加へメンバーチェンジ。チームNo.1の最高到達点315cmのジャンプ力を生かしたバックアタックなど見せ場を作るが、21−25で第1セットを落とした。
第2セット、柳本監督は最初から小山を起用。強力なジャンプサーブを打てる小山の投入で、強力な破壊力を誇るブラジルの攻撃バレーに粘り強く食らい突いた日本だったが、21−25で連取された。さらに第3セット開始から、杉山に代えて19歳の石川友紀を送り込んだ。ブラジル相手に新戦力の投入で巻き返しを図ったが、18−25で奪われ、ストレートで敗れた。
男子並みといわれる攻撃力を誇るブラジルだが、前日のイタリア同様、サーブでも日本との力の差をみせつけた。ジャンプサーブだけでなく、緩急とコースをついたサーブを使い分け、サーブレシーブを崩し、日本のコンビバレーを封じた。日本も高橋みゆきや、途中からコートに入った小山らがジャンプサーブを打ち、ブラジルのレシーブを崩す場面もあったが、勝負どころでサーブの精度を欠いた。
日本は予選ラウンド9試合を5勝4敗で終え、6位となり決勝ラウンドへ進出。メダル圏内の3位以内を狙い、6日からイタリアのレッジョカラブリアで決勝ラウンドを戦う。
前日は世界ランク3位のイタリア、この日は世界最強といわれるブラジルと世界のトップチームとの連戦で、改めて“課題”してきたサーブで力の差をみせつけられた。
【試合結果】
日本 0−3 ブラジル
(21−25、21−25、18−25)
【日本・先発メンバー】
竹下佳江、木村沙織、大山加奈、高橋みゆき、荒木絵里香、杉山祥子(リベロ:菅山かおる)
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