シュノーケル
 2005年11月、シングル「大きな水たまり」でデビューを果たした福岡在住のメガネ男子3人組、シュノーケル。2006年4月にはファーストアルバム「SNOWKEL SNORKEL」を発売。半年間で3枚のシングルと1枚のアルバムと、短期間でハイペースのリリースを重ねた。夏には、ROCK IN JAPAN、SUMMER SONICなど野外フェスへの出演も果たし、8月23日には4枚目となるシングル「solar wind」を発売した。

■デビューからシングルのリリースを重ね、前作のアルバムである意味で一区切り付いた部分もあるのではないかと思いますが、今作の「solar wind」は、その流れの中にあるものなのか、それとも変わった部分などがあったりするのでしょうか?

西村晋弥(以下、西村):この「solar wind」という曲は、アルバムのレコーディングをしている時に出来た曲なんですけど、ツアーとかライブをやってきて、それによってどんどんシュノーケル自身も成長していって、色んなことに対する考えも新しくなっていった上で生まれてきたような感じの曲ですね。

■成長したと感じるのはどんな所ですか?

西村:「どうやったらガツンと届くだろう?」とか、「初めてシュノーケルを聴く人にも気持ちいいものって何だろう?」とか。そういう自分達の色んな見え方とか、世界観の出し方みたいなものが、より明るくなったというか、鮮明になっていったような。そういう中で出来た曲ですね。

シュノーケルの曲は音数がすごくシンプルな聴きやすい構成で、初めて聴く人でもちゃんと歌が耳に届いて、詞の世界観が理解しやすいように感じるのですが、その辺は意識されている部分ですか?

香葉村多望(以下、香葉村):曲によって違ったりもするんですけど、やっぱり今回の3曲は分かりやすく、明るく。特に「solar wind」は初めて聴いた時にすごくライブ感を感じて、ビートとか、ライブ映えするようなアレンジも考えつつ作っていますね。「入道雲」も完璧な歌モノなので、歌の下でしっかり支えつつ、歌がない所でメロウなベースを弾いてみるとか、そういうことに挑戦したり、もう歌ありきな感じですね。「弾丸ランナー」は、歌だけではなくアレンジの面白さも含めて作ったりと、3曲の中でも場合によって使い分けてますね。

山田雅人(以下、山田):「solar wind」は緩急をつけて、サビに行く前の上り坂があってとか、そういう流れを考えました。「入道雲」は、本当にいい歌が響くので、下できっちり支えているだけで。「弾丸ランナー」は逆に、勢いをもって後半に向けてダーっと鳴らしていくことで、この面白い歌詞が映えるなと思ってやりました。

■「solar wind」は非常に前向きで明るい歌詞の内容ですが、逆に3曲目の「弾丸ランナー」はとても同じ人が作っているとは思えないほど、後ろ向きで暗いというか(笑)。「嫌なことがあっても頑張ろう!」というような内容の曲はよくあると思いますが、歌詞の中に「めんどくさい」という言葉を見ることってなかなか無いと思います。変に優等生ぶらず、この辺りにシュノーケルらしさが出ているのかなと。

西村:(笑)。

■今回のシングルに収録された3曲を選ぶ際に、統一したイメージの様なものを考えましたか?

西村:作った時期もバラバラだし、色々と状況によって違うんですけど、「入道雲」は前のアルバムのレコーディングのタイミングでもう録っていたりするので、わりとその辺は成り行きで(笑)。

香葉村:バランスを見つつ。

西村:大体そういう感じでやっていくと、ちょっとした奇跡が起こって、「アレ!?そういえば、これ全部夏じゃん」とか。そういうのが面白いんですよね。

■「今回のテーマは〜」みたいなものはあまり考えずに。

西村:そこまでは考えずに。なんとなく繋がっている感じが、考えない方が出たりするので。その面白さに運命を委ねてます。

■化学反応というか、何か予想もしなかったようなことが起こるんじゃないかという期待も込めて。

西村:そうですね。