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“終身雇用”“年功序列”日本的経営の良さを見直したい

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【PJ 2006年08月30日】− 近年、日本企業は「グローバルスタンダード」を目指した経営改革を実践してきている。その大きな取り組みのひとつに人事制度の見直しが挙げられる。その改革の軸となるものは「成果主義」である。これは言わずと知れた業績連動の評価制度の根幹であるが、当然これを導入するに当たっては捨ててこなければならないものがあった。

 それが日本企業独自の文化と言われる“終身雇用”と“年功序列”である。旧来、日本人は晴れて新卒で会社へ入ると、そのまま定年までひとつの会社に身を捧げ、その間年を追うごとに役職も上がり、給料も上がるというパターンだった。しかし、米国式の成果主義経営の下において、旧風習では若くて優秀な社員のモチベーションを維持出来ず、企業としての成長を得られないと考えている。必ずしも業績向上に関与しない高給取りの年輩社員は不要であるという考えにつながる。

 だが、本当に成果主義を導入することで企業は成長速度を上げられるのであろうか。確かに成果主義に基づく評価報酬が行われれば、短期的には社員は必死に業績向上へ取り組み、会社全体としても業績を上げることができ、なおかつコストダウンにつながり、株価向上による企業価値の増大が見込まれる。ただし、この制度は「本来人間は働くのが嫌いで、やらされる状況でなければやらない」という前提において有効な制度である。よく言われる「性悪説」や「X理論」というものだ。

 さて、古代より勤勉な国民性と言われる日本人にこの制度は本当に有効なのだろうか。旧来の“終身雇用”“年功序列”は確かに人事を停滞させ、悪い部分もあるだろうが、その中でも若手社員は目の前の報酬欲しさに働くのではなく、もっと高い次元「自己実現」を目指し、人に認められ、人の役に立てる仕事をするという素晴らしい作用があった。一方、現在取り入れられている成果主義の下では、否応なしに「自己実現」を求める前に「業績ありき」となってしまう。
これで本当に日本企業は世界に勝ち続けるための成長ができるのであろうか。

 よく海外旅行に行くと、列車の発車時刻のいい加減さにはあきれるものがあるが、当地の国民に言わせると、東京では数分おきに、1分違わず列車がやってくることは奇跡的な光景だそうだ。欧米型経営へ移行していった一部大手企業でも、最近は日本的経営への見直しを検討し始めている。今後更に日本人のための日本的経営が、科学的にも見直されていくことを期待したい。【了】

※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 生田智【 兵庫県 】
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