27日、自民党本部で総裁選の出馬会見を行う谷垣禎一財務相。(撮影:吉川忠行)

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谷垣禎一財務相は27日午後、自民党本部で会見し、9月の同党総裁選に立候補することを正式に表明した。首相在任中は靖国神社には参拝しない意向を示すとともに、将来的に消費税率を10%に引き上げる考えを示した。

 谷垣氏は日本と中国・韓国との首脳同士の交流が途絶えている現状は異常だと指摘。その原因が靖国参拝問題であることは否定できないとして、「私は、総理になった時には靖国参拝を控えるつもりだ」と明言した。

 また、消費税については社会保障の財源にするとし、「2010年代半ばまでのできるだけ早い時期に、少なくとも10%の税率とする必要がある」と述べた。この理由として、谷垣氏は国民全体で広く公平に負担するという消費税の性格が、社会保障の財源として最も優れているとの見方を示した。

 そのほか、主な政策としては◆中韓の首脳と直接意見を交換する「アジアホットライン」の設置◆自治体間の税収格差の是正◆財政の早期の立て直し─などを挙げた。

 世論調査などでは安倍晋三官房長官の独走が伝えられているが、谷垣氏は時折手振りを交えながら、はっきりとした口調で総裁選への強い決意をにじませた。【了】