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チップというアメリカの悪習 体験編

チップというアメリカの悪習 体験編
チップ、よろしく!NYの「Junior's」で。(2004年撮影:工藤明子)
【PJ 2006年07月25日】− 私はNYの和食レストランやハンバーガー屋、バーで働いた経験がある。和食店でのチップのシステムは「チップというアメリカの悪習(下)」 に書いた通りである。ハンバーガー屋では初日のランチタイムに10ドルほど稼いだ記憶がある。困るのは自分の持ち場に所得の低い層と思われる客が座った時。

 彼らはチップを置かないケースが多いのだ。ある客も、愛想良くしたのにチップがなかった。(ああ、またか)とがっかりしたら、戻って来てテーブルにお金を置いたのでにっこり笑ってサンキューとお礼を言ったが、見ると25セント玉が1つだけ。ハンバーガーを食べてコーラを飲んでチップの相場は1ドルだった。2度がっかりしたのを覚えている。

 チップを置くか置かないか、支払われる側は的確に見抜く。支払わない傾向のある低所得層の人々は「確信犯」だから仕方がないとして、ツーリストがやって来るとウェイトレス達はパニックになる。店長にはチップを催促してはいけないと申し渡されていたから、なす術はない。日本人やヨーロッパ人のツーリストも最低限しか置かなかった。チップをはずむのはやはり中流以上のアメリカ人である。

 チップを稼ぎたかったらバーテン(女性はバーメイド)がいいと聞きかじり、早速バーテン学校に100ドルばかり入学金を払い、1週間ほどで即席の「卒業証書」を貰った。ここまではいいとして、男女平等の進んだNYでもいいバーにはバーメイドがいない。せいぜいカクテル・ウェイトレスである。日本と同じでバーは男の領域なのだ。

 新聞で散々探したがスケスケ下着の店やさびれたエリアの店しかない。タトル・ベイという、イーストサイドの真ん中あたりのしけたレオタード・バーで数週間働いたら、電話番号を渡さないとチップをくれない客とか、色気がらみの客ばかりでうんざりして辞めてしまった。アメリカの店で、アメリカ人の男相手にバーメイドがチップを稼ぐのは容易ではない。最初から15%貰えるのだったら楽だったのにと思う。【了】

■関連情報
筆者ブログ「裸のニューヨーク」


※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 工藤 明子【 東京都 】
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