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テレビメディアに潜む恐怖。

2006年07月21日05時31分 / 提供:PJ

pj
1954年、プロレスの力道山の活躍とともにテレビが急速に普及した。リアルタイムで起きてることが目の前で映像で、音で見られるのだ。臨場感を体現できるのだ。興奮であった。そして半世紀を経た現在も、強力な情報伝達メディアとして君臨している。そして生活の一部としてなくてはならないメディアにもなっている。

 しかし、その強力なメディアゆえに、ただ視聴しているという現実より、視聴者に心理的、精神的影響も大きい。送り手は、正確な情報を流すのが仕事であるが、事実より過剰情報に、仮定情報に、推測情報になっている場合があるのに、神経を使っているだろうか。受け手は、普通一般人として、未知の情報を率直に確認し、安堵感を覚え、共通意識を持ち、その情報で生活している。

 病院のメンタルヘルスケア科、精神病科のことだがこの患者が溢れている。社会的、個人的ストレスダメージを抱えた人、精神不安定な人が多くいるのだ。ひとつの病名に「心因性妄想症」がある。その人が朝食時テレビを見てると、犯罪のニュースに不安感をつのり明らかな脅えとともに奇異な行動に出る傾向があるというのだ。

 テレビ各局のニュース報道番組の現状は、政治スキャンダル、金融被害、親族殺人事件等をテロップ手法、ミニカメラ、現場再現、探偵手法、ショートカットのスピード感を駆使して、微に入り細に入り映像と音声で見せつける。常連の解説者が各局で同じ発言、バラエティタレントが面白おかしくちゃかす、それを、繰り返し、しつこく迫る。同じ時間帯、同じ日にち、同じ時期に集中して見せつける。そして、ある日ぱたりとやめて、また次の事件へと繰り返す。

 同じ情報が過多過剰になると危機感が平常感になる。カッと燃え、スッと冷めるこのパターンの繰り返しは、視聴者にどんな潜在心理をもたらしてるのか。放火をすること、殺人すること、レイプすること、泥棒すること、騙すこと、迷惑かけることが悪であることに麻痺してきてることも考えられる。もちろん、逆の善意ある情報の影響もある。同じような事件が多発している。生活メディアテレビの影響が大きいと思われるのだ。

 あの真面目と思われた人が実は一番恐い悪の存在だったなんて話が身近に多過ぎな世の中である。テレビメディアの情報は映像・音声メッセージを送ってることだけが全てでなく、視聴者への心理的精神的影響が大きいということを、もっと考慮すべきである。さもないと、正常人を異常人に変えるメディアとして、テレビが一役買ってることになる。それが、恐怖なのだ。【了】

※この記事は、PJ個人の文責によるもので、法人としてのライブドアの見解・意向を示すものではありません。また、PJはライブドアのニュース部門、ライブドア・ニュースとは無関係です。

パブリック・ジャーナリスト 池野 徹

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